【1/18】電子制御工学科の学生が課外活動で賞を受賞しました。

令和2年1月18日(土)、本校電子制御工学科2年生 河野 翔哉さん、日浅 茉奈人さん、福村 薫登さんが参加したロボットコンテスト「LEGO MINDSTORMS Voice Challenge with Amazon Alexa and LEGO MindStorms」の審査結果が発表され、早期に作品を提出した参加者先着100名に授与される「First 100 Submissions」(注:事実上の奨励賞に当たる)を受賞しました。

 

このコンテストでは「スマートスピーカー『Amazon Alexa』とロボット教材『LEGO MindStorms』を用いて、面白いものを作って!」という課題が与えられました。MindStormsにAlexaを接続し、音声操作でロボットを動かします。例えば、Alexaに「ロケットを発射しろ」と命令すれば、Alexaがロボットに指示を出して、ロケットが発射されるという内容です(詳細はプロジェクトのウェブページを参照)。これらの2つを使うこと以外にはほぼ制約がないルールになっており、「どのように音声操作を行うか」、「いかに革新的な設計と解決法か」、「第3者にも作成できるように説明できているか」といった点から評価されます。

 

今回受賞した彼らのプロジェクトは『Can Alexa talk with deaf people?(訳:Alexaは聴覚障害者と会話ができるか?)』と名付けられています。Alexaは音声を聞き、音声で応答をするデバイスなので、聴覚障害者とは意思疎通を図ることができません。この弱点を克服するために、Alexaが受け取った文章をMindStormsにより作成したロボットハンドにより手話で表現し、聴覚障害者とも会話ができるデバイスに拡張しました。今回は受け取った文章をそのまま手話表現にしていますが、この技術を用いれば、Alexaからの返答も手話で表現することができます。詳細はhackster.ioのウェブページ上の彼らのプロジェクトページをご覧ください。

 

電子制御工学科では、LEGO MindStormsを用いた実験を2年生で実施しています。その中で特に興味を持って実験に取り組んでいた学生に対して、同学科の田中 大介助教がコンテストを紹介したのがきっかけとなり、今回のコンテストへの応募に繋がりました。開発環境を整えることから始める必要がありましたが、英語でのページ作成、動画作成などもほとんど教員の手を借りることなく進めていきました。電子制御工学科では、部活動とは別に学科独自で課外活動の場を設けており、本活動は田中助教と同学科の眞鍋 知久講師が発起人となって始めた活動です。

 

河野さんは、「革新的なロボットを造るということが今回のテーマだったので、話した言葉を手話で表現させるロボットを造ろうと思いつきました。完成までの道のりは、とても大変なことが多々ありましたが、メンバーの得意分野を駆使し、先生の助力もあり、なんとか無事完成させることができました。今回コンテストに参加し学んだことは、これからの学業やものづくりに活かせられるものと思います。今後も諦めることなく、チャレンジし続けていきたいと考えています。」と受賞の喜びを述べました。また、指導にあたった田中助教は、「最近受け身の学生が多い中、このように“ものづくりに対して前のめりな学生”に巡りあえたこと、また忙しい中コンテストに応募してくれたことに感謝しています。今後も彼らがこのような姿勢で勉学に向き合ってくれることを期待するとともに、私自身もこのような学生を育成できるよう全力を尽くします。」と感想と今後の抱負を述べました。

 

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左から福村くん、日浅くん、河野くん、田中助教