【1/11】令和6年度(2024年度)油脂、及び石けん・洗剤の原料に関する新規用途開発研究助成に本校教員が採択されました。

 この度、本校生物応用化学科 堤 主計 教授が令和6年度(2024年度)油脂、及び石けん・洗剤の原料に関する新規用途開発研究助成制度に応募し、採択されました。

 

 研究課題は「ターシャリー型構造による生分解性高分子の高性能・高機能化」で、油脂類の原料やバイオディーゼル燃料の製造で副生する化合物を利用した新規生分解性高分子の合成を目指しています。循環型化合物を有効活用した高分子材料は石油由来品の代替として注目されるとともに性能の向上や新たな機能の付与も求められています。このような特徴を有する素材の実現を目的としています。

 

 生物応用化学科では、日頃から教職員及び学生の研究を始めとして各方面で『持続可能な開発目標(SDGs)』への取組を積極的に行っています。今回の採択テーマは、SDGsの目標17項目のうち、主に9(イノベーション)、13(気候変動)、15(陸上資源)について取り組んでいくものです。堤教授は、これまでの生分解性ポリマーに関する研究の中で、そのポリマーの機能を活かした海洋汚染プラスチック対策の研究などにも展開しており、環境分野への更なる発展が期待されます。

 

 この助成事業は、日本石鹸洗剤工業会によるバイオディーゼル燃料の製造過程で得られる副生物の新規用途開発から始まった研究助成制度であり、2023年度からはカ-ボンニュートラルに取り組む研究へと対象を拡大し、毎年2件の採択件数で、高専からは初めての採択となります。

 

<参考>油脂、及び石けん・洗剤の原料に関する新規用途開発研究助成

https://jsda.org/w/01_katud/research-grant.html