【教育・研究活動】 【3/20,21】蓄電池人材育成(COMPASS5.0)に係るGEAR5.0防災・減災(エネルギー)分野との合同スプリングスクールを開催しました。
令和7年3月20日(木)、21日(金)の2日間、本校において「COMPASS5.0蓄電池分野とGEAR5.0防災・減災(エネルギー)分野の合同スプリングスクールin新居浜」を開催し、全国の国立高専から学生21名(6高専:情報機械システム工学、電気工学、物質創成工学、環境材料工学、生物応用化学、総合工学バイオ・化学部門)、教員10名(7高専及び工業高校) 、合計31名の参加がありました。また、企業の方8名、経済産業省 近畿経済産業局の方1名も運営に参画いただきました。
本校はCOMPASS5.0蓄電池分野の拠点校として、どの学科でも使える蓄電池に関する実験教材を開発し、全国展開することを目指しています。今回その実験教材を利用し他分野の学生に実習を体験していただきました。
初日は、簡単な設備を使ってボルタ電池、ニッケル水素電池、小型リチウムイオン電池を作製する実習で、GEAR5.0防災・減災(エネルギー)分野の研究室の学生と電池を専門としない学生とが混合チームとなり、お互いの知識、スキルを活用・補完し合い協力して電池作りに取り組みました。
二日目は、さまざまな知識レベルの学生視点から、実験教材の改善点・注意点をグループディスカッションにより検討しました。また、GEAR5.0防災・減災(エネルギー)分野の教員及び電池業界の視点からも改善案をいただきました。その後、企業の方から電池に関する講演があり、学生にとって電池業界でのキャリアを考える機会となりました。次に、学生と企業の方とで小グループにて意見交換会を行うことにより、今後の学生生活における行動目標を具体化し、それを踏まえ一人ひとり行動宣言をしました。その中で、「自分の専門以外の勉強をして広い視野を持ちたい」や「今後もこういったイベントに積極的に参加したい」、「将来電池業界を引っ張っていける人材になります」などの宣言がありました。
企業の方からは高専生の実験能力やコミュニケーション力を高く評価いただきました。今後も蓄電池拠点校として教材をアップデートし、外部の方と相互に協力しながら蓄電池人材育成のためのプログラムを展開していきます。
※COMPASS5.0蓄電池分野:
蓄電池に携わる人材育成と確保に向けて、次世代基盤教育のカリキュラム化を目指すCOMPASS5.0 蓄電池分野の全国拠点校を石川高専とともに務めており、関西蓄電池人材育成等コンソーシアムとも連携し、活動しています。
※GEAR5.0防災・減災(エネルギー)分野:
未来技術の社会実装教育の高度化を目指す、高専発!「Society 5.0型未来技術人財」育成事業で行われているプロジェクトの1つです。その中で高出力の次世代燃料電池、レアメタルフリー太陽電池、蓄電池を中心とした次世代エネルギー技術の開発などを行っています。
小型リチウムイオン電池実験の様子① 小型リチウムイオン電池実験の様子②
(グローブボックスでの作業) (正極材の塗工作業)
ボルタ電池実験の様子 ニッケル水素電池実験の様子
電池に関する講義の様子 学生と企業の方との意見交換の様子