授業科目 電子工学 |
担当教員 手束 明稔 |
開講期 通年
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科目番号 130503 |
対象学年・学科・コース 5年 電子制御工学科 |
単位区分 |
単位数 2単位 |
授業概要・授業方針
最近の数年間に超高集積化のために益々微細化された素子の開発が行われ、本校では習っている古典電磁気学等では理解できない種々多くの電子素子が開発されている。しかも、これらは量子力学でしか理解できない。この基本原理を深く理解していればこれらの新しい素子に親しみを持つことが出来る。本講では到達目標にある種々の例を用いてこの基本原理に触れることを中心に講義をする。教科書で扱う内容を補うため、プリント等の参考資料を配布して原子物理の基本を理解することを念頭に授業を進める。
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到達目標
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授業要目 | 到達目標 との対応 |
自己点検 |
前期 |
1 | 電子の性質と物理現象 | 1 | |
2 | 原子の構造 | 1 | |
3 | 原子のエネルギー準位 | 1 | |
4 | 原子の超微細構造 | 1 | |
5 | 熱エネルギーと分子運動 | 1 | |
6 | 金属、半導体、絶縁体とバンド理論 | 2 | |
7 | 半導体の導電現象 | 2 | |
8 | 中間試験 | ||
9 | 電子の統計分布、フェルミレベル | 2 | |
10 | n型半導体、p型半導体 | 3 | |
11 | pn接合とその特性 | 3 | |
12 | pn接合のエネルギー帯図 | 3 | |
13 | pn接合の降伏現象と静電容量 | 3 | |
14 | ショットキー接触とオーミック接触 | 3 | |
15 | 半導体応用素子 | 3 | |
16 | 前期末試験 | ||
17 | 試験返却、復習 |
後期 | 自己点検 |
1 | トランジスタの動作原理 | 4 | |
2 | キャリアの拡散方程式と密度勾配 | 4 | |
3 | トランジスタの静特性 | 4 | |
4 | トランジスタの電流増幅率 | 4 | |
5 | トランジスタの遮断周波数 | 4 | |
6 | トランジスタの等価回路(1) | 4 | |
7 | トランジスタの等価回路(2) | 4 | |
8 | 中間試験 | ||
9 | FETの動作原理 | 5 | |
10 | FETの静特性と等価回路 | 5 | |
11 | バイポーラトランジスタとFETとの違いについて | 4,5 | |
12 | メーザー・レーザーの原理 | 6 | |
13 | マイクロ波・レーザー光と原子双極子モーメント | 6 | |
14 | 電子放出と電子管 | 6 | |
15 | 気体中の放電と放電管 | 6 | |
16 | 学年末試験 | ||
17 | 試験返却、復習 |
到達達成度の指標(ルーブリック) |
到達 目標 |
理想的なレベル(A)の目安 | 標準的なレベル(B)の目安 | 未到達なレベル(C)の目安 | 自己評価 |
1 | 電子の電荷量や質量などの基本性質およびエレクトロンボルトの定義を説明でき、単位換算等の計算ができる | 電子の電荷量や質量の基本定数およびエレクトロンボルト(eV)の定義を説明でき、eVとJ(ジュール)の単位換算ができる | 電子の電荷量や質量の基本定数およびエレクトロンボルト(eV)の定義を説明できない、eVとJ(ジュール)の単位換算ができない | A・B・C |
2 | 結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる | エネルギーバンドの形成を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる | 金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できない | A・B・C |
3 | pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流-電圧特性を説明できる | エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流-電圧特性を説明できる | エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流-電圧特性を説明できない | A・B・C |
4 | バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる | エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる | エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できない | A・B・C |
5 | 電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる | 電界効果トランジスタの構造を説明できる | 電界効果トランジスタの構造を説明できない | A・B・C |
6 | 原子や金属、半導体の様々な電子および光放出の原理を説明できる | 金属や半導体の電子および光放出の原理を説明できる | 金属や半導体の電子および光放出の原理を説明できない | A・B・C |
到達度評価
定期試験100%で評価する。
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履修上の注意
適宜学生の理解度をチェックし、必要に応じて演習を実施し、レポート課題を課す。課題は必ず提出すること。
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事前学習・自己学習・関連科目
「授業内容」に対応する教科書および配布プリントの内容を事前に読んでおくこと。また、前回の授業ノートをよく復習しておくこと。課題として、授業の復習となる演習問題を課すので、しっかり解けるようになっておくこと。本科目の理解には、数学、物理の基礎的な素養を必要とする。内容は電子計測、電子回路1、2と連携しており、量子力学のための基礎となる。
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学習・教育目標
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