平成29年度 シラバス
授業科目
化学工学3
担当教員
西井 靖博
開講期
通年
科目番号
140524
対象学年・学科・コース
5年 生物応用化学科
(応用化学コース)
単位区分

単位数
2単位
授業概要・授業方針
伝熱操作、熱・物質同時移動操作および機械的分離操作について学び、装置およびプロセス設計・解析の基礎を習得する。
到達目標
  1. 平面および円筒状複合壁の一次元定常熱伝導問題を解くことができること。
  2. 壁を隔てた流体間の伝熱について理解し、二重管熱交換器の伝熱面積の計算ができること。
  3. 簡単な放射伝熱量の計算ができること。
  4. 蒸発缶の物質収支とエネルギー収支を立てて、伝熱面積との関係を計算できること。
  5. 湿度図表の使い方に習熟し、断熱増湿の基本的な問題が解けること。
  6. 乾燥特性曲線の説明ができ、恒率乾燥期間の乾燥速度が計算できること。
  7. Stokesの法則を利用して、単一粒子の沈降速度を計算できること。
  8. Kozeny-Carmannの式を利用して、粒子層中の流体の圧力損失を計算できること。
教科書
解説化学工学改訂版  竹内雍 他著  (培風館)
参考書
入門化学工学改訂版  小島和夫 他著  (培風館)
基礎化学工学  化学工学会 編  (培風館)
化学工学入門  化学工学編修委員会 編  (実教出版)
化学工学の計算法  市原正夫 他著  (東京電機大学出版局) など
授業要目 到達目標
との対応
自己点検
前期
1 伝熱:伝熱機構の分類、平面壁の伝導伝熱 1
2 伝熱:複合壁・円筒壁などの伝導伝熱 1
3 伝熱:総括伝熱係数と境膜伝熱係数 1
4 伝熱:熱交換器の原理と設計 2
5 伝熱:強制対流伝熱
6 伝熱:自然対流伝熱
7 伝熱:沸騰伝熱、凝縮伝熱
8 中間試験
9 試験返却および試験自己チェック 3
10 伝熱:放射伝熱、黒体の熱放射 3
11 伝熱:実在固体間の放射伝熱 3
12 蒸発:溶液の蒸発濃縮 4
13 蒸発:蒸発装置の物質収支と熱収支 4
14 蒸発:蒸発操作 4
15 蒸発:多重効用蒸発 4
16 期末試験
17 試験返却および試験自己チェック
後期 自己点検
1 調湿:湿度の定義、湿り空気の性質 5
2 調湿:湿度図表  5
3 調湿:調湿操作と装置 5
4 乾燥:含水率の定義、乾燥特性曲線 6
5 乾燥:乾燥速度と乾燥時間 6
6 粉粒体:粒径と粒度分布
7 粉粒体:流体中の粉粒体の運動
8 中間試験
9 試験返却および試験自己チェック
10 粉粒体:粒子層内の流動 8
11 粉粒体:粉砕
12 粉粒体:分級 7
13 粉粒体:集塵 8
14 粉粒体:凝集、沈降分離
15 粉粒体:濾過 8
16 期末試験
17 試験返却および試験自己チェック
到達達成度の指標(ルーブリック)
到達
目標
理想的なレベル(A)の目安 標準的なレベル(B)の目安 未到達なレベル(C)の目安 自己評価
1 平面および円筒状複合壁の一次元定常熱伝熱についての応用的な問題を解くことができる。 基礎的な平面および円筒状複合壁の一次元定常熱伝熱問題を解くことができる。
平面および円筒状複合壁の伝熱公式が使えない。 A・B・C
2 壁を隔てた流体間の伝熱について理解し、二重管熱交換器の伝熱面積と最小所用流量ができる。 壁を隔てた流体間の伝熱について理解し、二重管熱交換器の伝熱面積の計算ができる。 二重管熱交換器の原理、熱収支を理解できない。 A・B・C
3 相対する2つの壁間の放射伝熱量を放射率も考慮し計算できる。 簡単な放射伝熱量の計算ができる。 放射伝熱量の計算公式が使えない。 A・B・C
4 蒸発缶の物質収支とエネルギー収支を立てて、伝熱面積を計算し設計できる。 蒸発缶の物質収支とエネルギー収支を立てて、伝熱面積との関係を計算できる。 蒸発缶の物質収支とエネルギー収支を立てられない。 A・B・C
5 湿度図表の使い方に習熟し、断熱増湿の手順を設計できる。 湿度図表の使い方に習熟し、断熱増湿の基本的な問題が解ける。 湿度図表を用いて湿り空気についての物性を・性質が読み取れない。 A・B・C
6 乾燥特性曲線の説明ができ、乾燥全期間の乾燥速度が計算できる。 乾燥特性曲線の説明ができ、恒率乾燥期間の乾燥速度が計算できる。 乾燥特性曲線が理解できず、恒率乾燥期間の乾燥速度が計算できない。 A・B・C
7 Stokesの法則を利用して、単一粒子の沈降速度を計算し、分級操作に適用できる。 Stokesの法則を利用して、単一粒子の沈降速度を計算できる。 Stokesの法則が使えず、単一粒子の沈降速度を計算できない。 A・B・C
8 Kozeny-Carmannの式を利用して、粒子層中の流体の圧力損失を計算し、集塵操作に適用できること。 Kozeny-Carmannの式を利用して、粒子層中の流体の圧力損失を計算できる。 Kozeny-Carmannの式が使えず、粒子層中の流体の圧力損失を計算できない。 A・B・C
到達度評価
定期試験の結果を80%、提出物の内容を20%として評価する。
履修上の注意
伝熱、熱・物質同時移動、機械的分離という化学工学の幅広い分野を学ぶので、予習復習を欠かさず着実に習得してもらいたい。課題として演習問題を課すので、解けるようになってください(Webclassのヒントがあります)。
事前学習・自己学習・関連科目
本科目の理解のためには数学(微分積分)、物理(力学)、化学工学1(収支計算)、化学工学2(物質移動操作)に関する知識と計算力が必要とされるので十分復習しておくこと。
教科書で次回の授業内容の予習と前回の授業内容の復習をするようにしてください。
学習・教育目標
(生産工学・機械工学コース)
(生産工学・環境材料工学コース)
(生物応用化学) B-4
(電子工学)