平成29年度 シラバス
授業科目
電磁気学特論
担当教員
香川 福有
開講期
後期
科目番号
620110
対象学年・学科・コース
1年年 電子工学専攻
単位区分

単位数
2単位単位
授業概要・授業方針
本科目では、Maxwellの方程式を基礎にし、電磁波に対する理解を深める。本科で学んだ
アンペアの法則やファラデーの法則などの諸法則を基に、これらの現象を数学的な手法
によって説明した後、電磁波が波動として伝わることについて解説する。
到達目標
  1. 静電場の基本方程式をベクトルを使った微分形と積分形で表せること。
  2. 定常電流における基本方程式をベクトルを使った微分形と積分形で表せること。
  3. 静磁場の基本方程式をベクトルを使った微分形と積分形で表せること。
  4. Maxwellの方程式より、波動方程式が導きだせること。
  5. 相対論的電磁気学を理解していること
教科書
なし
参考書
電磁気学・ファインマン物理学3 宮島龍興 訳 (岩波書店)
授業要目 到達目標
との対応
自己点検
1  静電場(クーロンの法則、ガウスの法則(積分形・微分形・発散)) 1
2  電位(電位の定義、電位から電場を求める・勾配、電場から電位を求める) 1
3  電位(電位の存在条件(積分形・保存力)) 1
4  電位(電位の存在条件(微分形・回転)) 1
5  静電場の基本方程式(ベクトル演算の公式、ポアソンの方程式) 1
6  定常電流(電流の定義、電流密度、定常電流保存の法則(積分形・微分形)) 2
7  オームの法則(オームの法則と抵抗率、微分形) 2
8  静磁場(磁場と磁束密度、電磁力、ローレンツ力) 3
9  静磁場(ビオ・サバールの法則、アンペールの法則(積分形・微分形)) 3
10  ベクトルポテンシャル(ビオ・サバールの法則から導く) 3
11  ベクトルポテンシャル(静磁場の基本方程式、静電ポテンシャルとの関係) 3
12  波動方程式の性質とダランベールの解 4
13  電場と磁場の直交性 4
14  電磁場のエネルギー(ポインティングベクトル) 4
15  特殊相対性理論(ローレンツ変換・電磁気学のパラドックス) 5
16  学年末試験
17  試験返却、復習
到達達成度の指標(ルーブリック)
到達
目標
理想的なレベル(A)の目安 標準的なレベル(B)の目安 未到達なレベル(C)の目安 自己評価
1 静電場の基本方程式をベクトルを使った微分形と積分形で書け、その変換と物理的意味を理解している 静電場の基本方程式をベクトルを使った微分形と積分形は書けるが、その変換と物理的意味は理解できていない 静電場の基本方程式をベクトルを使った微分形と積分形を書けない A・B・C
2 定常電流における基本方程式をベクトルを使った微分形と積分形で書け、その変換と物理的意味を理解している 定常電流における基本方程式をベクトルを使った微分形と積分形は書けるが、その変換と物理的意味は理解できていない 定常電流における基本方程式をベクトルを使った微分形と積分形を書けない A・B・C
3 静磁場の基本方程式をベクトルを使った微分形と積分形で書け、その変換と物理的意味を理解している 静磁場の基本方程式をベクトルを使った微分形と積分形は書けるが、その変換と物理的意味は理解できていない 静磁場の基本方程式をベクトルを使った微分形と積分形を書けない A・B・C
4 Maxwellの方程式から波動方程式が導け、電磁場の直交性とポインティングベクトルは理解している Maxwellの方程式から波動方程式は導けるが、電磁場の直交性とポインティングベクトルは理解していない Maxwellの方程式の微分形が書けない A・B・C
5 ローレンツ変換を電磁気に適用でき、電磁気学のパラドックスを説明できる ローレンツ変換は分かるが、電磁気学に適用できない 電磁気におけるパラドックスの現象を理解できていない A・B・C
到達度評価
学年末の試験(80%)、課題レポート(20%)。授業の欠席回数が1/4を超えた場合は、原則として単位を認定しない。
履修上の注意
本科で活用した電磁気学の教科書や数学のベクトル解析の教科書があると理解しやすい。
事前学習・自己学習・関連科目
関連科目:本科の電磁気学、電気磁気学
事前学習:本科で学んだ電磁気学を、ベクトル量を使ったマクスウェルの方程式を基にして学んでいきます。もう一度、入学試験の勉強をしていた頃を思い出して、本科の電磁気の教科書を見直してみることを勧める。
学習・教育目標
(生産工学・機械工学コース)
(生産工学・環境材料工学コース)
(生物応用化学)
(電子工学) A-2