平成29年度 シラバス
授業科目
無機化学特論
担当教員
中山 享
開講期
前期
科目番号
630010
対象学年・学科・コース
2年 生物応用化学専攻
単位区分
必修
単位数
2単位
授業概要・授業方針
無機化学を無機材料化学(セラミックス、ガラス、単結晶)を中心に学習する。特に、無機材料と環境との係わりに重点を置く。
到達目標
  1. 固体化学から見た原子構造、化学結合、化学反応、触媒機能が説明できること。
  2. 無機結晶、格子欠陥、非化学量論組成が説明できること。
  3. 1〜17族元素を族ごとに整理して、その特性とそれから得られる化合物(製品化されているもの)について説明できること。
  4. 複数の金属元素からなる無機材料において、それぞれの組成、構造、特性および用途について説明できること。
  5. 無機材料の一般的は合成法が説明できること。
教科書
工学のための無機化学  山下仁大 他著  (サイエンス社)
参考書
無機材料化学  荒川剛 他著  (三共出版)
はじめて学ぶセラミックスの化学  (日本セラミックス協会)
配布プリント
授業要目 到達目標
との対応
自己点検
1 基礎化学(1): 原子と電子、化学結合、化学反応、イオンと配位 1
2 基礎化学(2): 触媒機能、無機結晶およびガラス構造 1、2
3 元素と化合物(1): 水素、1族、2族、17族、18族元素と化合物 3
4 元素と化合物(2): 12族、13族元素と化合物 3
5 元素と化合物(3): 14族元素と化合物 3
6 元素と化合物(4): 15族、11族、3族元素と化合物 3
7 元素と化合物(5): 4族、5族、6族、7族、8族、10族元素と化合物 3
8 中間試験
9 答案返却および解答説明
10 工業材料化合物(1): ムライト、ゼオライト、コバルト顔料 4、5
11 工業材料化合物(2): ペロブスカイト、フェライト、ガラス、セメント 4、5
12 先端材料化合物(1): PLZT、超伝導体 4、5
13 先端材料化合物(2): YAG、リン酸カルシウム、ニューガラス 4、5
14 先端材料(1): 高温材料、電磁気材料、エネルギー、構造材料、光 4、5
15 先端材料(2): 化学的機能、バイオセラミックス、結晶化ガラス、エコマテルアル 4、5
16 期末試験
17 答案返却および解答説明
到達達成度の指標(ルーブリック)
到達
目標
理想的なレベル(A)の目安 標準的なレベル(B)の目安 未到達なレベル(C)の目安 自己評価
1 固体化学から見た原子構造、化学結合、化学反応、触媒機能が説明でき、それを応用した内容についても説明できる。 固体化学から見た原子構造、化学結合、化学反応、触媒機能が説明できる。 固体化学から見た原子構造、化学結合、化学反応、触媒機能が説明できない。 A・B・C
2 無機結晶、格子欠陥、非化学量論組成が説明でき、それを応用した内容についても説明できる。 無機結晶、格子欠陥、非化学量論組成が説明できる。 無機結晶、格子欠陥、非化学量論組成が説明できない。 A・B・C
3 1〜17族元素を族ごとに整理して、その特性とそれから得られる化合物(製品化されているもの)について説明でき、それを応用した内容についても説明できる。 1〜17族元素を族ごとに整理して、その特性とそれから得られる化合物(製品化されているもの)について説明できる。 1〜17族元素を族ごとに整理して、その特性とそれから得られる化合物(製品化されているもの)について説明できない。 A・B・C
4 複数の金属元素からなる無機材料における、それぞれの組成、構造、特性および用途について説明でき、それを応用した内容についても説明できる。 複数の金属元素からなる無機材料における、それぞれの組成、構造、特性および用途について説明できる。 複数の金属元素からなる無機材料における、それぞれの組成、構造、特性および用途について説明できない。 A・B・C
5 無機材料の一般的は合成法が説明でき、それを応用した内容についても説明できる。 無機材料の一般的は合成法が説明できる。 無機材料の一般的は合成法が説明できない。 A・B・C
到達度評価
定期試験(40%)、課題提出物(40%)および発表状況(20%)で評価する。ただし、授業の欠席回数が1/4を超えた場合は原則として単位を認定しない。
履修上の注意
無機材料(セラミックス、ガラス、単結晶)は先端技術の核をなすもので、その応用範囲は高温・構造材料や電磁気材料から光学、環境、生体材料の多岐にわたり、みなさんが生産現場および開発現場に出た場合に一度は係わる可能性の高い材料である。
事前学習・自己学習・関連科目
難しい理論よりも、セラミックスを中心とした無機材料の種類およびその特性などを系統付けて理解してほしい。本科の第3学年と第4学年で学習した無機化学1、2の知識をベースとして、環境と無機材料の係わりについても勉強してもらうため、学生に与える課題では必ず環境に触れた内容を盛り込んでもらいます。この無機化学特論で学習した無機材料の知識は、専攻科第2学年の後期で学習する機能性材料学1にとって大切である。
学習・教育目標
(生産工学・機械工学コース)
(生産工学・環境材料工学コース)
(生物応用化学) B-4、C-1
(電子工学)