授業科目 有機合成化学 |
担当教員 中川 克彦 |
開講期 後期
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科目番号 630009 |
対象学年・学科・コース 1年 生物応用化学専攻 |
単位区分 必修 |
単位数 2単位 |
授業概要・授業方針
有機合成化学では、生物応用化学科の合成化学に続いて、グリーンケミストリー(環境にやさしい化学)の哲学を有機合成へ展開した実例を紹介しながら、人名反応により分類した有機合成法の基礎知識を学ぶ。さらに、単純な有機化合物をどのような化合物から、どのような方法で合成するかを決めるための、いわゆる逆合成的手法も学ぶ。計算化学ソフトを用いて有機化合物の基底状態および励起状態を比較検討する演習を行う。
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到達目標
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授業要目 | 到達目標 との対応 |
自己点検 |
1 | 有機合成反応を考える時、重要な要素とは何か:反応を覚えるのではなく、反応が何故起こるのかを考えよう | 1 | |
2 | 有機合成反応と電子効果について考えよう(1):イオン、ラジカル、電気陰性度、共鳴など | 1 | |
3 | 有機合成反応と電子効果について考えよう(2):共鳴、分子の分極など | 1 | |
4 | 有機合成反応と立体効果について考えよう(1):立体障害とは | 1 | |
5 | 有機合成反応と立体効果について考えよう(2):分子の構造、電子軌道の形、方向 | 1 | |
6 | 有機合成反応の反応機構の考え方(1):協奏反応、2段階反応 | 1-2 | |
7 | 有機合成反応の反応機構の考え方(2):隣接基効果、反応財の求電子性、求核性、塩基性、酸性 | 1-2 | |
8 | 有機合成反応に計算化学を活用しよう(1):単純な有機化合物の構造最適化、配座解析 | 1-3 | |
9 | 有機合成反応に計算化学を活用しよう(2):単純な有機化合物の分子軌道およびフロンチティア軌道と化学反応性 | 1-3 | |
10 | グリンケミストリーの概念を用いた有機合成法について考えよう:化学的な視点 | 1-3 | |
11 | グリンケミストリーの概念を用いた有機合成法について考えよう:生物化学的な視点、地球としての視点 | 1-3 | |
12 | 逆合成の考え方(1):脆い(tender)結合と粘い(tough)結合の違いについて考えよう | 1-6 | |
13 | 逆合成の考え方(2):グリーンケミストリーの概念を活用する合成法について考えよう | 1-6 | |
14 | 逆合成の考え方(3):単官能基の逆合成の演習1(特別研究テーマに関連した化合物の逆合成法について発表) | 1-6 | |
15 | 逆合成の考え方(4):単官能基の逆合成の演習2(特別研究テーマに関連した化合物の逆合成法について発表) | 1-6 | |
16 | 期末試験 | 1-6 | |
17 | 試験返却、まとめ | 1-6 |
到達達成度の指標(ルーブリック) |
到達 目標 |
理想的なレベル(A)の目安 | 標準的なレベル(B)の目安 | 未到達なレベル(C)の目安 | 自己評価 |
1 | 有機電子理論(誘起効果、共鳴効果、超共役)の概念を理解し、正確に説明できる | 有機電子理論(誘起効果、共鳴効果、超共役)の概念を説明できる | 有機電子理論(誘起効果、共鳴効果、超共役)の概念を説明できない | A・B・C |
2 | 代表的な人名反応についてグリーンケミストリーの概念を用い、その概要を理解し、正確に説明できる | 代表的な人名反応についてグリーンケミストリーの概念を用い、その概要を説明できる | 代表的な人名反応についてグリーンケミストリーの概念を用い、その概要を説明できない | A・B・C |
3 | 計算化学ソフトを用いて単純な有機分子の合成法の概要を理解し、正確に説明できる | 計算化学ソフトを用いて単純な有機分子の合成法の概要を説明できる | 計算化学ソフトを用いて単純な有機分子の合成法の概要を説明できない | A・B・C |
4 | 逆合成の概念を用いて単純な有機分子の合成法の概要を理解し、正確に説明できる | 逆合成の概念を用いて単純な有機分子の合成法の概要を説明できる | 逆合成の概念を用いて単純な有機分子の合成法の概要を説明できない | A・B・C |
5 | グリーンケミストリーの概念を逆合成の考え方に活用し、その概要を理解し、正確に説明できる | グリーンケミストリーの概念を逆合成の考え方に活用し、その概要を説明できる | グリーンケミストリーの概念を逆合成の考え方に活用し、その概要を説明できない | A・B・C |
6 | FE(Fundamental of Engineering)試験に出題される有機合成の基礎問題の内容を理解し、正確に説明できる | FE(Fundamental of Engineering)試験に出題される有機合成の基礎問題の内容を説明できる | FE(Fundamental of Engineering)試験に出題される有機合成の基礎問題の内容を説明できない | A・B・C |
到達度評価
期末試験(70%)、講義中の英訳・和訳や化学クイズの応答(20%)、課題提出物(10%)を含めて評価する。
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履修上の注意
授業は、教科書・プリント及び演習問題を中心としたゼミ方式の講義を進め、学生は随時、授業中の課題および講義内容のまとめについて個別およびグループ討論などによる発表を行う。有機系専門用語の英語力を身に付けるため、専門雑誌からのニュースやアメリカ合衆国の技術者試験である FE(Fundamental of Engineering)試験に出題される有機合成の問題を講義中に演習するので、英語の辞書および理論有機化学の教科書は必ず持参すること。
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事前学習・自己学習・関連科目
授業中に配布するプリントを予習し、紹介図書などを熟読しながら計算化学ソフトを活用し、単純な有機化合物の反応性などについて考えよう! 本科目は、有機合成化学、高分子化学概論、環境化学特論および特許化学概論とも関連する。
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学習・教育目標
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