無機化学１シラバス

授業科目無機化学１	担当教員中山　享		開講期通年
科目番号 140303	対象学年・学科・コース 3年生物応用化学科	単位区分選択必修	単位数 2単位

授業概要・授業方針

専門的な無機化学の導入となる原子構造、化学結合、無機物質の名称の他に、錯体、バント構造、非晶質固体、典型元素の非金属の基本的な知識を理解・修得することを目標とする。また、知的財産（主に特許と意匠）の考え方を理解することも目標とする。

到達目標

原子の構造を理解できること。
イオン結合と共有結合が理解できること。
無機化合物の化学式と名称が理解できること。
配位結合と錯体の構造および特性を理解できること。
バンド構造が理解できること。
非晶質固体が理解できること。
典型元素の非金属に関する基本的な特性及び用途を理解できること。
初歩的な知的財産が理解できること。

教科書: ニューテック化学シリーズ　無機化学　　内田　希　他著　　（朝倉書店）
参考書: 入門無機化学　　森正保　著　　（朝倉書店）; 無機化学　　平尾一之、田中勝久、中平　敦　著　　（東京化学同人）; 配布プリント

授業要目	到達目標との対応	自己点検
前期

1	物質と原子（1）	1
2	物質と原子（2）	1
3	原子核と電子構造	1
4	電子配置と周期表（1）	1
5	電子配置と周期表（2）	1
6	イオン結合とイオン結晶	2
7	結合力と赤外吸収スペクトル	2
8	中間試験
9	試験返却および解答説明
10	共有結合と分子構造（1）	2
11	共有結合と分子構造（2）	2
12	共有結合と分子構造（3）	2
13	無機化合物の化学式と名称	3
14	配位結合と錯体構造（1）	4
15	配位結合と錯体構造（2）	4
16	期末試験
17	試験返却および解答説明

後期

自己点検

1	固体のバンド構造（1）	5
2	固体のバンド構造（2）	5
3	非晶質固体	6
4	典型元素の非金属の化学Ⅰ（水素）	7
5	典型元素の非金属の化学Ⅰ（炭素）	7
6	典型元素の非金属の化学Ⅰ（窒素）	7
7	典型元素の非金属の化学Ⅰ（酸素）	7
8	中間試験
9	試験返却および解答説明
10	典型元素の非金属の化学Ⅱ（ケイ素（1））	7
11	典型元素の非金属の化学Ⅱ（ケイ素（2））	7
12	典型元素の非金属の化学Ⅱ（リン、硫黄）	7
13	典型元素の非金属の化学Ⅱ（ハロゲン、希ガス）
14	知的財産入門	8
15	知的財産序論	8
16	期末試験
17	試験返却および解答説明

到達達成度の指標（ルーブリック）

到達目標	理想的なレベル（Ａ）の目安	標準的なレベル（Ｂ）の目安	未到達なレベル（Ｃ）の目安	自己評価
1	原子の構造を理解し、その内容を説明できる。	原子の構造を理解できる。	原子の構造を理解できない。	Ａ・Ｂ・Ｃ
2	イオン結合と共有結合が理解でき、その内容を説明できる。	イオン結合と共有結合が理解できる。	イオン結合と共有結合が理解できない。	Ａ・Ｂ・Ｃ
3	無機化合物の化学式と名称が理解でき、その内容を説明できる。	無機化合物の化学式と名称が理解できる。	無機化合物の化学式と名称が理解できない。	Ａ・Ｂ・Ｃ
4	配位結合と錯体の構造および特性を理解し、その内容を説明できる。	配位結合と錯体の構造および特性を理解できる。	配位結合と錯体の構造および特性を理解できない。	Ａ・Ｂ・Ｃ
5	バンド構造が理解でき、その内容を説明できる。	バンド構造が理解できる。	バンド構造が理解できない。	Ａ・Ｂ・Ｃ
6	非晶質固体が理解でき、その内容を説明できる。	非晶質固体が理解できる。	非晶質固体が理解できない。	Ａ・Ｂ・Ｃ
7	典型元素の非金属に関する基本的な特性及び用途を理解し、その内容を説明できる。	典型元素の非金属に関する基本的な特性及び用途を理解できる。	典型元素の非金属に関する基本的な特性及び用途を理解できない。	Ａ・Ｂ・Ｃ
8	初歩的な知的財産が理解でき、その内容を説明できる。	初歩的な知的財産が理解できる。	初歩的な知的財産が理解できない。	Ａ・Ｂ・Ｃ

到達度評価

基本的に4回の定期試験（80%）、小テスト（10%）、提出物（10%）で評価する。

履修上の注意

無機化学の知識を必要とする産業分野は、電子機器、自動車、環境など多岐にわたる。環境と無機化学の係わりについても勉強してもらうため、後期第4～7及び10～13週では環境に触れた内容を盛り込みます。

事前学習・自己学習・関連科目

1、2年生で学習した化学の知識を基にして、専門科目である無機化学の導入となる科目である。4年生で学習する無機化学2と合わせて、無機化学のほぼ全般について学習できる。5年生で学ぶ無機機能化学、環境化学、材料物性化学の分野と共に、他の化学分野の基礎科目としても重要である。また、知的財産では意匠を重点項目として導入し、次年度のデザインパテントコンテストへの応募することも目標とします。