平成29年度 シラバス
授業科目
材料機能制御実習
担当教員
前期:平澤  後期:日野
開講期
通年
科目番号
610017
対象学年・学科・コース
1年 生産工学専攻
(環境材料工学コ−ス)
単位区分
必修
学修単位
単位数
2単位
授業概要・授業方針
代表的な合金の作製法である溶解法と粉末冶金法を用いて材料における機能性の発現機構や開発の手法について理解する。また、溶融接合法の接合プロセスの物理的現象および溶融接合部の材料挙動について理解する。
到達目標
  1. 材料機能の発現メカニズムが理解できる。
  2. 所定の機能を有する材料の設計ができる。
  3. 設計通りに材料を作製できる。
  4. 材料機能評価ができる。
教科書
独自の指導書を使用する
参考書
なし
授業要目 到達目標
との対応
自己点検
前期
1 ガイダンス:強磁性体について 1
2 原子の磁気モーメントと磁化過程 1
3 フェライト磁石の作製 2,3
4 フェライト磁石の作製 2,3
5 物性評価と残留磁化の測定 4
6 磁性の向上に関する方法の検討 1,4
7 フェライトを基本とする強磁性体の設計 1,2
8 総括(中間発表) 1-4
9 高保磁力を有するフェライト磁石の作製 1,2,3
10 粉末試料の熱分析 4
11 組織観察と機械的性質の評価 4
12 粉末XRD回折による構造評価 4
13 結晶状態の解析および粒子性状評価 4
14 着磁および残留磁束密度測定装置の検討 4
15 フェライト磁石のプレス加工と残留磁化の測定 4
16 残留磁化の測定及び考察 4
17 プレゼン 1-4
後期 自己点検
1 ガイダンス:溶融加工について 1, 2, 3, 4
2 溶融接合法の種類 1, 2
3 溶接装置、開先加工 3
4 シールドガス、安全管理 1, 2
5 溶接冶金 4
6 溶接欠陥と検査法 4
7 まとめ 1, 2, 3, 4
8 溶融現象の観察1 1
9 溶融現象の観察2 1
10 溶融現象の可視化 2
11 溶融部の数値解析1 3
12 溶融部の数値解析2 3
13 観察用試料の準備 4
14 組織観察1 4
15 組織観察2 4
16 溶接部の機械的性質評価 4
17 総括・プレゼン 1, 2, 3, 4
到達達成度の指標(ルーブリック)
到達
目標
理想的なレベル(A)の目安 標準的なレベル(B)の目安 未到達なレベル(C)の目安 自己評価
1 材料機能の発現メカニズムを具体的な材料を例に挙げて説明でき、理解できる。 材料機能の発現メカニズムが理解できる。 材料機能の発現メカニズムが理解できない。 A・B・C
2 所定の機能を具体的に説明でき、その機能を有する材料の設計ができる。 所定の機能を有する材料の設計ができる。 所定の機能を有する材料の設計ができない。 A・B・C
3 設計通りの材料を選択でき、それらの材料の基本的性質を説明できると共に、それらの作製ができる。 設計通りに材料を作製できる。 設計通りに材料を作製できない。 A・B・C
4 材料機能評価についてどのような測定機器が必要か説明でき、その評価ができる。 材料機能評価ができる。 材料機能評価ができない。 A・B・C
到達度評価
材料機能制御実習に対する取組み姿勢{70%: (設計能力40%(目的とする機能の向上のため適切な処理を行ったか)+口頭試問を含めたプレゼンテーション内容30%+提出物30%)を70%に換算}と実習ノート(30%)により評価する。実習ノートが提出されなかった場合は単位を認めない。なお、前期、後期とも授業の欠席回数が1/4を超えた場合は、原則として単位を認定しない。
履修上の注意
材料のもつ機能には様々な因子が複雑に関係しており、その特性を制御するのは非常に難しい。材料の作製法・機能発現に至る手法など、自身の力で見出せるよう思考し、実際に材料を作製することで、理論的な材料設計能力と問題解決能力の向上を期待する。
事前学習・自己学習・関連科目
磁性の発現機構や磁性材料に関する分野および溶融加工分野について、事前学習を行うことが望ましい。自己学習では、材料機能を向上させる手法について考えるため、合金および磁性材料の諸特性および溶融・凝固現象について学ぶ必要がある。また、本科目による材料設計・課題解決能力の涵養は『特別研究』の科目に関連する。
学習・教育目標
(生産工学・機械工学コース)
(生産工学・環境材料工学コース) C-2
(生物応用化学)
(電子工学)