平成27年度 シラバス
授業科目 担当教員 開講期
数学B-3 古城克也、岩本豊、柳井忠 通年
科目番号 対象学年 履修上の注意 単位数
102370 3年 全学科 専門基礎 2単位
授業概要
工学技術者の基礎素養として、線形代数の基礎と微分方程式を学習する。前期は行列・行列式の計算法に習熟し、また、1次変換、行列の固有値・対角化について理解する。後期は1階および2階微分方程式を学習する。変数分離形を基礎として、主として線形微分方程式の解法を習得する。
  到達目標
   1. 行列式の計算および応用ができること
   2. 線形変換の理解、計算および応用ができること
   3. 行列の固有値、固有ベクトルを理解し、求めることができること
   4. 簡単な1階線形微分方程式が解けること
   5. 簡単な2階微分方程式が解けること
教科書
高専テキストシリーズ 線形代数 高専の数学教材研究会編 (森北出版)
高専テキストシリーズ 微分積分2 高専の数学教材研究会編 (森北出版)
高専テキストシリーズ 線形代数 問題集 高専の数学教材研究会編 (森北出版)
高専テキストシリーズ 微分積分2 問題集 高専の数学教材研究会編 (森北出版)
参考書
大学・高専生のための解法演習 線形代数 堂平 良一著(森北出版)
大学・高専生のための解法演習 微分積分〈2〉 糸岐 宣昭、 三ツ広 孝 著(森北出版)
ドリルと演習シリーズ 線形代数 日本数学教育学会高専・大学部会教材研究グループ編(電気書院)
ドリルと演習シリーズ 微分積分 日本数学教育学会高専・大学部会教材研究グループ編(電気書院)
授業の進め方
授業は、教科書・問題集・プリントをもとに進め、演習を多く取り入れる。授業内容をより定着させるため頻繁に宿題を課し、小テストを行う。
授業内容
前期 自己点検 後期 自己点検
1 学習の心構え 1 固有値と固有ベクトル(§7 正方行列の固有値と対角化)
2 3次正方行列の行列式(「線形代数」§4 行列式) 2 行列の対角化
3 n次正方行列の行列式 3 微分方程式(「微分積分2」§7 1階微分方程式)
4 行列式の性質 4 変数分離形
5 行列の積の行列式 5 線形微分方程式(1)
6 行列式の展開 6 線形微分方程式(2)
7 演習 7 演習
8 中間試験 8 中間試験
9 基本変形による連立1次方程式の解法(例題5.4,問5.4を含む)(§5 基本変形とその応用) 9 斉次2階線形微分方程式(1)(§8 2階微分方程式)
10 基本変形による逆行列の計算 10 斉次2階線形微分方程式(2)
11 線形変換とその表現行列(§6 線形変換) 11 非斉次2階線形微分方程式(1)
12 いろいろな線形変換 12 非斉次2階線形微分方程式(2)
13 合成変換と逆変換 13 2階線形微分方程式の応用
14 演習 14 演習
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
年4回の定期試験の点数を70%、小テスト10%、課題提出10%、受講状況10%で評価する。
学生へのメッセージ(事前学習・関連科目・履修上の注意等)
数学B−3では、数学A−2、B−2で学んだ内容を発展させ、行列・行列式(線形代数)および微分方程式について学びます。これらは物理や工学のあらゆる場面で登場し、工学系技術者にとっての基本的な道具となります。事前学習として授業で扱う内容を教科書で確認することを習慣にして、授業で確実に理解するようにしてください。また、行列・行列式の計算や微分方程式を解くことは少々煩雑ですが、決まった手順で行われるので、授業後にも復習し、反復練習を行うことで計算力を養ってください。
本科目は専門基礎科目です。よって、4年終了時までに必ず修得しなければなりません。また、欠課超過の場合は進級できません。単位取得できず進級した場合は、追認試験を受験し単位認定を受ける必要があります。