平成27年度 シラバス
授業科目 担当教員 開講期
倫理 濱井潤也 通年
科目番号 対象学年 履修上の注意 単位数
101210 1年　全学科 2単位
授業概要
ソクラテスは「単に生きるのではなく，善く生きること」が大切だと言いましたが，果たして「善い」とはどういう意味で，皆さんはこれからどのように生きるべきなのでしょうか。この問いを考察するために，この授業では倫理思想史を紐解き，古代ギリシャから現代の国際社会に至るまでの人々が何を「善い」と考え，社会を形成してきたのかを学びます。
　　到達目標
　　　1. 哲学・倫理の意義を，自然科学との差異において理解する。
　　　2. ギリシャ哲学における人間精神の位置づけを理解する。
　　　3. 世界各地の宗教，思想に親しみ，その歴史と意義を理解する。
　　　4. 西洋近世の個人観とそれに基づく社会論の展開を理解する。
　　　5. 実存主義への理解を通して青年期の苦悩を捉えることができる。
　　　6. 他者や社会の問題を自己の問題として捉え，考察することができる。
教科書
『高等学校　倫理』　越智　貢他（第一学習社）
配布プリント
参考書
適宜講義内で紹介
授業の進め方
主に教科書を中心に，適宜資料プリントを配布し，講義形式で行います。必要に応じて事前学習，課題等を提示します。また定期試験では，自身の意見を論理的に表現するために記述式の課題を提示します。
授業内容
前期 自己点検 後期 自己点検
1 導入：「倫理」とは何か？ 1 ルネッサンスと近代科学
2 青年期の課題と自己形成�� 2 デカルトの思想：「私」の発見
3 青年期の課題と自己形成�� 3 大陸合理論とイギリス経験論
4 ギリシャの思想：哲学の形成 4 社会契約説の展開
5 ギリシャの思想：ソクラテス 5 功利主義
6 ギリシャの思想：プラトン 6 カントの思想：真の道徳と自由
7 ギリシャの思想：アリストテレス 7 ヘーゲルの思想：真理は全体である
8 中間試験 8 中間試験
9 キリスト教�　Д罐瀬箒気寮こ� 9 マルクスの思想：労働と疎外
10 キリスト教�◆Дぅ┘垢了彖曚氾験� 10 戦後日本の社会主義運動
11 イスラム教の教え 11 実存主義の苦悩�　Д法璽船Г竜�無
12 仏教の教えとその世界観 12 実存主義の苦悩�◆Ъ詑犬肇撻襯愁�
13 中国の思想：孔子と諸子百家 13 現代社会とグローバリズム
14 日本の風土と伝統 14 多文化社会の実現
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
４回の定期試験（記述式）（80％），課題提出状況（20％）により評価します。
学生へのメッセージ(事前学習・関連科目・履修上の注意等)
人間は古来より，様々なものに価値を見出し，そのために生きてきました。そして皆さんはこれから，何のために生きるのでしょうか。この問いの答えは人それぞれですが，しかしこの問いを避けて通ることはできません。この授業を通して「善い社会」，「善い人生」を共に探求しましょう。