平成27年度 シラバス

授業科目				担当教員						開講期
基礎電子回路				和田　直樹						通年
科目番号				対象学年				履修上の注意		単位数
121310				3年　電気情報工学科						2単位
授業概要 電子回路は電磁気や電気回路と同様に電気工学での基礎科目である。本基礎電子回路では、半導体素子（ダイオード、トランジスタ、FETなど）の基本特性とそれらを用いた小信号増幅回路の動作原理と基本特性を理解する。 　　到達目標 　　　1. 半導体素子の代表であるダイオード、トランジスタ、FETの特性が理解できること。 　　　2. トランジスタ増幅回路の動作原理と特性、バイアス回路が理解できること。 　　　3. トランジスタ増幅回路におけるｈパラメータを用いた等価回路が理解できること。 　　　4. エミッタフォロア増幅回路の動作原理と特徴が理解できること。 　　　5. 負帰還増幅回路の原理、利得、周波数特性が理解できること。 　　　6. FETによる基本増幅回路と等価回路が理解できること。
教科書 電子回路　稲見和生著 参考書 なし
授業の進め方 授業は配布する課題プリントに沿って板書で進める。回路を数式で解析して物理的に理解できるようにする。また、理解の確認のために小テストを行う。
授業内容 前期 自己点検 後期 自己点検 1 ガイダンス、導体、半導体、絶縁体 1 電流帰還方式エミッタ接地増幅回路の周波数特性 2 ダイオードの基本特性 2 負帰還増幅回路の原理 3 整流回路 3 負帰還増幅回路の低域周波数特性 4 バイポーラトランジスタの基本特性 4 負帰還増幅回路の高域周波数特性 5 トランジスタの静特性とｈパラメータ 5 エミッタフォロア回路の特性 6 トランジスタの等価回路の導出 6 エミッタフォロア回路の応用 7 演習 7 演習 8 前期中間試験 8 後期中間試験 9 2電源バイアス方式エミッタ接地増幅回路の直流動作 9 電界効果トランジスタ(ＦＥＴ)の特性 10 2電源バイアス方式エミッタ接地増幅回路の交流動作　 10 FETの動作と等価回路 11 電流帰還方式エミッタ接地増幅回路の直流動作 11 ソース接地増幅回路 12 電流帰還方式エミッタ接地増幅回路の交流動作(1) 12 センサ増幅回路と基本論理回路 13 電流帰還方式エミッタ接地増幅回路の交流動作(2) 13 差動増幅の基礎 14 演習 14 演習 15 前期期末試験 15 後期期末試験
成績評価の方法 定期試験80%、小テスト20%で評価する。
学生へのメッセージ(事前学習・関連科目・履修上の注意等) 2年生の回路理論と3年生の基礎半導体工学を結びつけた簡単な実用回路を学ぶ。そこで、これらの科目と関連づけた復習が重要である。4年生の「電子回路」に継続される。無線従事者、電気主任技術者関連科目である。暗記や現象論だけでなく、自ら数式を建てて物理的に理解することが重要である。また、授業は先生からの一方通行ではなく、疑問に思ったことはその場で質問して、クラス全体で理解する雰囲気が重要である。