平成27年度 シラバス
授業科目 担当教員 開講期
電磁気学1 加藤 茂 通年
科目番号 対象学年 履修上の注意 単位数
121303 3年 電気情報工学科 専門基礎 2単位
授業概要
電荷によって生ずる電界や電束を、電気力線や電束を表す仮想の線で表現し、ガウスの定理を用いて計算する。また、力で定義される電界とエネルギーで定義される電位を、微分・積分を用いて相互に関係づけ、導体を含む系の電界と電位から、コンデンサの静電容量とこれに蓄えられるエネルギーを導出する。誘電体の分極と、静電容量、誘電率・比誘電率の関係を明らかにする。
  到達目標
   1. クーロンの法則により電荷に働く力を計算できること。
   2. ガウスの定理等により、電界や電束密度を計算できること。
   3. 電位や電位差を計算できること。
   4. 導体間の静電容量や蓄えられているエネルギーを計算できること。
   5. 異なる誘電体を含む場合に、電束密度、電界、電位差等を算定できること。
教科書
やくにたつ電磁気学 第3版 平井紀光 著 (ムイスリ出版)
参考書
詳解 電磁気学演習  後藤憲一、山崎修一郎 著 (共立出版)
授業の進め方
教科書に沿って、例題演習を交えて進める。また、課題を与えレポート提出を求める。
授業内容
前期 自己点検 後期 自己点検
1 電荷、電荷間の力、クーロンの法則 1 異なる誘電体を含む場合の電束密度、電界の計算(1)
2 電界の定義 2 異なる誘電体を含む場合の電束密度、電界の計算(2)
3 電気力線と電束による電界の表し方 3 電位と電位差
4 ガウスの定理 4 真空の場合の電位、電位差の計算
5 電荷が球状に分布している場合の電界計算 5 誘電体を含む場合の電位、電位差の計算
6 電荷が円筒状に分布している場合の電界計算 6 電位差と電界の関係
7 電荷が無限平面状に分布している場合の電界計算 7 電気影像法
8 中間試験 8 中間試験
9 静電誘導 9 静電容量
10 平行平板導体の電界 10 静電容量とコンデンサの接続
11 誘電体と誘電率(1) 11 コンデンサに蓄えられるエネルギー
12 誘電体と誘電率(2) 12 静電容量の計算(1)平行板
13 電束密度と電界の関係 13 静電容量の計算(2)同心球、同心円筒
14 電束密度とガウスの定理 14 点電荷による電位の重ね合わせ
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
定期試験の成績を70%、小テスト及び課題提出物を30%の割合で評価する。
学生へのメッセージ(事前学習・関連科目・履修上の注意等)
 電気磁気学は電気工学の基礎となる原理や法則をまとめたものです。したがって、その内容は電気工学を学ぶ者として、どうしても身につけておく必要があります。 特に、電界、電位、静電容量などの物理量の意味をしっかりと身につけて、自分自身の言葉でその説明ができるように心がけて下さい。 この科目は4年の「電気磁気学 2」に続き、また、5年の「電力工学 2」では、送電線の放電現象と静電容量の計算に必要です。また、多くの大学、専攻科の電気系学科等への進学に際し、その学力試験には電磁気学が課せられています。本科目は、無線従事者・電気工事士・電気主任技術者関連科目です。