平成27年度 シラバス
授業科目 担当教員 開講期
回路理論演習 和田・皆本・香川・加藤克・先山・加藤茂 通年
科目番号 対象学年 履修上の注意 単位数
121201 2年 電気情報工学科 専門基礎 1単位
授業概要
回路理論演習では、主要関連科目「回路理論1」に関する問題の演習を行う。正弦波交流の電圧・電流を、瞬時値、ベクトル、複素数を用いて表し、代表的な接続法に対する電圧、電流の計算を行う。また回路で生じる交流電力の計算を行う。最終的に、記号法による交流回路計算の基礎能力を身につける。
  到達目標
   1. 正弦波交流の周波数、位相、実効値などを計算できる。
   2. R、L、C素子における正弦波交流電圧と電流の関係を説明できる。
   3. 記号法を用いて交流回路計算を行い、ベクトル図で表すことができる。
   4. 交流電力の計算ができる。
   5. 直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。
   6. 交流回路網の計算法を理解し、回路計算に応用できる。
教科書
例題と演習で学ぶ電気回路 服藤憲司 (森北出版)
電気基礎(上)  宇都宮敏男 ほか監修  (コロナ社)
トレーニングノート 電気基礎(上) (コロナ社)
トレーニングノート 電気基礎(下) (コロナ社) 
参考書
配布する練習問題
授業の進め方
クラスをA、Bの2グループに分け、「電気情報実習B」と隔週で交代して受講する。「回路理論演習」では、各グループの約5〜6名ずつをアドバイザー教員が担当する。受講生は、はじめに回路理論1で出された問題について要点の指導を受け、その後、時間中に演習問題を解き進める。
授業内容
前期 自己点検 後期 自己点検
1 正弦波交流の実効値、最大値、瞬時値 1 RLC直並列回路(1)
2 周波数と周期、角周波数、位相 2 RLC直並列回路(2)
3 正弦波交流とベクトル 3 RLC直並列回路(3)
4 正弦波交流の合成 4 交流の有効電力、無効電力、皮相電力、力率
5 R、L、C単独回路における交流電圧と交流電流 5 複素電力
6 複素数の基礎、複素数の指数表示、複素数の四則演算 6 直列共振回路
7 複素数のベクトル表記、共役複素数 7 並列共振回路
8 中間試験 8 中間試験
9 記号法 9 交流のキルヒホッフの法則
10 R、L、C単独回路の複素数表示と複素インピーダンス 10 枝電流法
11 R、L、C組み合わせ素子の交流回路計算 11 閉路電流法
12 RLC直列回路 12 節点電位法
13 アドミタンス、コンダクタンス、サセプタンス 13 Y-Δ変換
14 RLC並列回路 14 ブリッジ回路
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
定期試験 60%、問題演習・小テスト 40% で評価する。
学生へのメッセージ(事前学習・関連科目・履修上の注意等)
(1)電気回路の取扱いは記号法による計算が基本で、問題演習が不可欠です。公式や数式の暗記にとどまらず、演習を通じて公式等を回路計算に応用する基礎能力を身につけてください。(2)演習では、1年次の「電気情報基礎」「電気情報基礎演習」の学習内容、1、2年次の数学の学習内容が必要になりますので、事前によく復習しておくこと。(3)交流回路の考え方は、3年の「電気電子計測」「回路理論 2」、4年の「回路理論3」「電気機器 A」「電力工学 A」、5年の「電気機器 B」「電力工学 B」の理解に必要です。(4)無線従事者・電気工事士・電気主任技術者関連科目である。