平成27年度 シラバス

授業科目				担当教員						開講期
物理化学1				（前期）松口正信・（後期）青野宏通						通年
科目番号				対象学年				履修上の注意		単位数
140305				3年　生物応用化学科				選択必修		2単位
授業概要 気体と液体の性質について取り上げる。これらの性質を原子、分子の立場から解説することにより、身近にみられる化学現象、物理現象を分子レベルでイメージできるようになることを目的とする。 　　到達目標 　　　1. 数値に正しい単位をつけることができる。 　　　2. 有効数字の考え方を理解する。 　　　3. ボイルの法則とシャルルの法則より、理想気体の状態方程式を導くことができる。 　　　4. 理想気体と実在気体の違いを理解し、ファンデルワールスの状態方程式を導くことができる。 　　　5. ファンデルワールスの状態方程式を用いて、臨界圧力、臨界温度、臨界体積を表すことができる。 　　　6. Clapeyron-Clausiusの式を用いて、蒸気圧の温度変化や融点の圧力変化を計算することができる。 　　　7. 溶液の濃度をいくつかの表し方で計算できる。 　　　8. Daltonの分圧の法則、Henryの法則、Bunsenの吸収係数、Raoultの法則などを理解する。 　　　9. 相平衡および各種状態図について理解する。 　　　10. 圧平衡定数と濃度平衡定数について理解する。 　　　11. ルシャトリエの原理を用いて、濃度、圧力、温度の変化に伴う平衡の移動について説明できる。
教科書 基礎物理化学　　杉原剛介　他著　　（学術図書出版） 参考書 化学図鑑　数研出版編集部　編著　（数研出版） 図説化学　竹内敬人　監修　（東京図書） 気体の化学　谷崎義衛　著　（培風館） わかりやすい化学計算　島原健三・水林久雄　著（三共出版） 化学計算　島原健三　著（三共出版）
授業の進め方 教科書と関連したプリントに沿って授業を進める。必要に応じて小テストやレポートの課題の提出を行い、学生の理解度を見ながら調整する。
授業内容 前期 自己点検 後期 自己点検 1 物質と物性、モル質量（原子量と分子量） 1 イントロダクション 2 単位と記号 2 濃度 3 主な物理量 3 混合気体とDaltonの分圧の法則 4 有効数字 4 気体の溶解とHenryの法則 5 物質の状態 5 Raoultの法則 6 理想気体（ボイルの法則、シャルルの法則） 6 溶液の束一的性質１ 7 理想気体の状態方程式 7 溶液の束一的性質２ 8 中間試験 8 中間試験 9 気体分子運動論 9 気相‐液相平衡 10 分子の速度と分布 10 液相‐液相平衡・固相‐液相平衡 11 実在気体とvan der Waalsの状態式 11 可逆反応と化学平衡および質量作用の法則 12 気体の液化と臨界現象 12 Le Chatelierの原理 13 液体の蒸気圧、Clapeyron-Clausiusの式 13 平衡定数の温度変化 14 固体の昇華と融解 14 水溶液中の酸‐塩基平衡および難溶塩の溶解度積 15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法 中間試験と期末試験の結果を８０〜９０％、授業において行う小テストやレポートなどを１０〜２０％として評価し、その比率は学生の理解度を見ながら調整し、その都度学生には連絡する。
学生へのメッセージ(事前学習・関連科目・履修上の注意等) 授業内容の多くはすでに化学１と化学２で学習していますが、結果を覚えることよりも、なぜそうなるのかを考えることが大切です。本科目の後半で学んだ内容は、４年生、５年生の物理化学２と生物物理化学２の授業で化学熱力学を学習することにより、より厳密に理解できるようになります。