平成27年度 シラバス
授業科目 担当教員 開講期
環境化学特論 中川 克彦・兵田 俊治 集中講義
科目番号 対象学年 履修上の注意 単位数
630007 1年、2年 生物応用化学専攻 必修 1単位
授業概要
環境化学特論では、化学技術者に必要な環境問題に関する素養、すなわち、環境問題に関する知識と考え方を化学やバイオの立場から習得することを目的とする。まず、(1)人間活動に関する、化学物質による環境汚染や地球温暖化などの地球環境問題、(2)資源・エネルギーの化学及びバイオとの関連性やリサイクルをとりあげ、解説する。さらに、グリーンケミストリー(環境にやさしい化学)の理念およびその実際を概説し、環境保全と人間の健康安全をはかり、社会を持続可能とするには化学技術をいかに利用すべきかを理解させる。

  到達目標
   1. 身近な環境問題について、問題点やこれまでの対策を説明できる。
   2. グリーンケミストリーの理念を説明できる。
   3. 化学物質の毒性についてデータベース等を用いて検索できる。
   4. グリーン化学製品についてグリーンケミストリーの観点から評価ができる。
   5. 環境とバイオテクノロジーの関連について説明できる。
   6. バイオマスについて、その定義と分類ができる。
   7. 環境浄化へのバイオテクノロジーの応用事例について説明できる。
教科書
なし
参考書
グリーンケミストリー  渡辺正・北島昌夫 訳  (丸善株式会社)
グリーンケミストリー  御園生誠・村橋俊一 編 (講談社)
グリーンバイオテクノロジー  海野肇・岡畑恵雄 編 (講談社)
グリーンマテリアルテクノロジー  工藤徹一・御園生誠 編 (講談社)
授業の進め方
授業内容に関連した課題についてプレゼンテーションを行ってもらい、その内容について質疑応答を行いながら講義を進める。
授業内容
自己点検 
1 身の回りにおける環境問題について考えてみよう(別子銅山開発から新居浜の環境問題への取り組みについて)。 愛媛県新居浜地区における環境問題への取り組み(対策)
2 技術者としての環境倫理について(グリーンケミストリー)および製造現場における環境への取り組み(化学物質管理、リスクアセスメント、MSDS)、環境への負荷が少ない化学物質をデザインする(毒性、安全性、PL法、廃棄処理法など)
3 2011年3月11日、被災地の環境回復に向けた取り組みについて考え、まとめる
4 持続的社会のための化学技術(太陽光発電、燃料電池などの最新トピックスについて)調べ、まとめる
5 第3週、第4週のまとめについてプレゼンを行う。
6 環境問題とバイオテクノロジーのかかわり
7 バイオマスとは(生物による廃棄物、生産系、自然系;生物学的変換として嫌気・好気培養、コンポスト化)、バイオマテリアルとは(バイオ精錬、食品ゴミの活用など)
8 バイオ・プロセスによる物質の合成(製紙汚泥からの化学品生成など)について調査、まとめる
9 微生物を活用した水処理技術および微生物による環境浄化(バイオレメディエーション)について調査、まとめる
10 生物作用を利用した環境評価についてプレゼンを行う。
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成績評価の方法
レポート課題を80%、プレゼンテーション(原稿のまとめ方、表現法、質疑応答 など)20%として評価する。
学生へのメッセージ(事前学習・関連科目・履修上の注意等)
これまでの本科の講義・実験さまざまな所で環境問題がとりあげられてきた。それだけ環境問題は身近ながら重要な問題なのである。本科目では、化学や生物工学に携わる者として何ができるのか、何をすべきか、深く掘り下げてみて欲しい。本科目は、環境化学の専門基礎科目である無機化学、分析化学、有機化学、物理化学、生物化学などと本科5年次の環境化学を習得しておくことが重要であり、先端化学産業概論へ続く科目である。なお、本科目は隔年開講である。
学習・教育目標 (生産工学) 学習・教育目標
(電子工学)
学習・教育目標
(生物応用化学)
機械工学コース 環境材料工学コース
      A-1、B-4