平成26年度 シラバス
授業科目 担当教員 開講期
表面工学 新田 敦己 通年
科目番号 対象学年 履修上の注意 単位数
151408 4年 環境材料工学科 学修単位 2単位
授業概要
 材料には必ず表面・界面が存在し、そこでは様々な現象が起こっている。その中でも腐食は、代表的な表面現象である。また、めっきやガスセンサーなどは表面現象を利用したものである。したがって、材料の表面・界面挙動を理解することは、材料開発にとって大変重要である。電気化学は、これらの表面・界面現象を理解するための基礎になる学問である。本講義では、電気化学の基礎理論に重点をおき、解説する。また、近年注目されている燃料電池、光触媒の原理についても解説する。
  到達目標
   1. ファラデーの法則が理解でき、計算が出来ること。
   2. アノード反応、カソード反応を理解できること。
   3. 電池の起電力および電極電位を求めることができること。
   4. 電気二重層の構造を理解できること。
   5. 過電圧の意味を理解でき、種類が分かること。
   6. バトラー−ホルマー式が導出でき、ターフェル式を理解できること。
   7. 腐食における局部電池機構を理解でき、代表的な分極曲線が描けること。
   8. 不動態化の原理を理解できること。
   9. プールベイ図を理解できること。
   10. 電気伝導率、イオンの輸率、移動度について理解できること。
   11. 燃料電池の原理が理解できること。
   12. 光触媒反応の原理が理解できること。
教科書
基礎からわかる電気化学 泉生一郎、他 森北出版
参考書
バーロー 物理化学 大門 寛、他著 東京化学同人
新しい電気化学 電気化学協会編 培風館
電気化学概論  松田好晴・岩倉千秋 丸善 など電気化学に関するもの。
授業の進め方
講義形式で行う。授業前に前週の復習をし、各個人の理解度を深める。また、適宜に課題演習を課す。
授業内容
前期 自己点検 後期 自己点検
1 電気化学の歴史、電解質溶液の性質 (1) 1 電極と電解液界面の構造 (1)
2 電解質溶液の性質 (2) 2 電極と電解液界面の構造 (2)
3 溶液中のイオン解離 3 電極反応の素過程と反応速度
4 電解質溶液の電気伝導率、モル電気伝導率 4 電荷移動過程における反応速度 (1)
5 イオンの輸率と移動度 5 電荷移動過程における反応速度 (2)
6 イオン伝導の機構 6 物質移動過程における反応速度 (1)
7 電解質溶液中のイオンの活量 7 物質移動過程における反応速度 (2)
8 中間試験 8 中間試験
9 電池の起電力(1) 9 金属の腐食
10 電池の起電力(2) 10 腐食の速度論・平衡論
11 電極電位(1) 11 不活態と不動態
12 電極電位(2) 12 金属の防食
13 濃淡電池(1) 13 燃料電池
14 濃淡電池(2) 14 光触媒
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
この科目は学修単位科目であるので、(90時間−講義時間)以上の自学自習を必要とする。したがって、科目担当教員が課した課題の内、{(90時間−講義時間)×3/4} 時間以上に相当する課題提出がないと単位を認めない。(各課題ごとの時間は担当教員が設定する。)前・後期定期試験および前・後期中間試験結果を80%、課題演習点を20%として評価する。
学生へのメッセージ(事前学習・関連科目・履修上の注意等)
3年生までの数学に関する基礎知識、無機化学および物理化学の基礎知識(特に溶液系に関する知識)が必要である。電子材料学の基礎科目である。各自十分予習、復習をし、講義に備えること。
学習・教育目標 (生産工学) 学習・教育目標
(電子工学)
学習・教育目標
(生物応用化学)
機械工学コース 環境材料工学コース
  B-3