平成26年度 シラバス
授業科目 担当教員 開講期
材料科学2 平尾桂一 通年
科目番号 対象学年 履修上の注意 単位数
151303 3年 環境材料工学科 2単位
授業概要
材料の構造とその性質について基本的なつながりを理解するため、また金属や無機材料に関する専門知識を習得する上で不可欠な基礎知識、主に結晶構造やその解析方法、実用材料の基礎となる2成分系平衡状態図について学ぶ。材料について幅広い観点からの見方を学び、金属材料や無機材料に関する専門知識の習得を確実なものとする基礎知識を身につける。
  到達目標
   1. 基本的な結晶構造について基礎的性質が説明ができる。
   2. 結晶の面と方向の指数(ミラー指数)について説明ができる。
   3. X線回折について基礎的な説明ができる。
   4. 2成分系平衡状態図(全率固溶、共晶・共析、包晶・包析、偏晶など)が説明できる。
   5. 2成分系実用合金の状態図について基礎的な説明ができる。
   6. 3成分系実用合金の状態図について基礎的な説明ができる。
教科書
金属組織学序論  阿部秀夫 著  コロナ社
参考書
なし
授業の進め方
基礎的な事項については理解を確実なものとするため、プリントによる演習などを多く行う。
授業内容
前期 自己点検 後期 自己点検
1 結晶系・ブラベー格子、結晶格子 1 熱力学(ルジャンドル変換)
2 ミラー指数(面と方向の表示)、ミラー・ブラベー指数(面と方向の表示) 2 理想溶体、正則溶体
3 (実)格子と逆格子(その1) 3 実用溶体(ラウールの法則、ヘンリーの法則)
4 (実)格子と逆格子(その2) 4 2成分系平衡状態図の構成
5 結晶の幾何学(面間距離、結晶面や方向の角度) 5 固溶体の形成、全率固溶型状態図
6 Braggの回折条件 6 共晶型、偏晶型および包晶型状態図
7 結晶構造の解析−X線回折法(原子散乱因子,結晶構造因子) 7 中間相を形成する状態図、変態を伴う状態図
8 中間試験 8 中間試験
9 熱と温度 9 実用合金の状態図
10 物質の三態 10 材料の組織と機能
11 物質の状態変化(主に凝固) 11 3成分系平衡状態図の構成
12 系の自由エネルギーと相変態 12 全率固溶型3成分系平衡状態図
13 相律 13 互いに溶解度のない3成分系平衡状態図
14 14 固溶度のある3成分系平衡状態図
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
定期試験(70%)、課題(30%)により評価する。
学生へのメッセージ(事前学習・関連科目・履修上の注意等)
金属材料や無機材料など専門科目を学ぶ上で基礎となる知識を身につける科目である。演習などを通して理解を確かなものとして欲しい。