平成26年度 シラバス
授業科目 担当教員 開講期
量子化学 勝浦 創 前期
科目番号 対象学年 履修上の注意 単位数
630110 1SC,2SC 生物応用化学専攻 選択必修 2単位
授業概要
個々の原子、分子について理解するためにシュレーディンガーの波動方程式、不確定性原理など量子論の概念を理解する。これらを用いて水素型原子の構造とスペクトルについて理解することを目標とする。また、各種近似法についても理解することを目標とする。
  到達目標
   1. ボーアの原子模型、およびその問題点を説明できること。
   2. 光や電子の二重性について、実験例を上げて説明できること。
   3. 水素原子についてシュレーディンガーの波動方程式を示し、解き方を説明できること。
   4. スレーター行列でパウリの排他原理を説明できること。
   5. VB法について簡単に説明できること。
   6. MO法について簡単に説明できること。
教科書
アトキンス 物理化学(上)第8版    千原秀昭・中村亘男 訳  (東京化学同人) 
量子化学配布プリント 勝浦作成
参考書
マッカーリ サイモン 物理化学(上) 分子論的アプローチ  千原秀昭 他訳  (東京化学同人)
量子化学  原田義也 著  (裳華房)
量子化学  中田宗隆 著  (東京化学同人)
なっとくする量子化学  中田宗隆 著  (講談社)
授業の進め方
各授業において配付するプリントに沿って授業を進める。
授業内容
自己点検 
1 量子力学の起源1:黒体放射、プランク分布、熱容量
2 量子力学の起源2:原子スペクトルと分子スペクトル、波と粒子の二重性
3 シュレーディンガー方程式
4 波動関数に含まれる情報
5 不確定性原理
6 振動運動
7 回転運動
8 中間試験
9 角運動量とスピン
10 水素型原子の構造とスペクトル
11 原子価結合法(VB法)
12 分子軌道法1(MO法)
13 分子軌道法2(MO法)
14 フロンティア軌道法
15 期末試験
成績評価の方法
中間試験と期末試験の結果(100%)で評価を行う。
学生へのメッセージ(事前学習・関連科目・履修上の注意等)
事前学習:物理(力学、波)と数学(演算子、直交座標と極座標の変換)について復習しておくこと。
関連科目:有機化学、無機化学、機器分析化学、生物化学など化学反応に関する全ての科目
履修上の注意:個々の分子や原子について研究するためには微小な世界(量子の世界)を取り扱わなければならない。量子の世界は、私たちの世界とは全く異なり、理解のためにはある程度数式が必要である。しかし量子化学は化学の世界でおこる現象を理解するためには必須である。式の誘導はかなり煩雑であるが、式の物理的意味を理解しようと努めて欲しい。
学習・教育目標 (生産工学) 学習・教育目標
(電子工学)
学習・教育目標
(生物応用化学)
機械工学コース 環境材料工学コース
      B-1、B-2、B-4