平成22年度
授業科目 担当教員 開講期
デジタル信号処理 豊田幸裕・新任 後期
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
610117 2年 生産工学専攻機械コース 自由選択 単位
授業概要
研究開発では、いろいろな計測技術を駆使することにより、新しいアイデアや改善のための知見を得る場面が多い。その際に重要となる、計測信号データの処理という観点から、不要なノイズに埋もれた信号データから必要な情報のみを抽出する手法を学ぶ。なお、理解を深めるため、様々な計測時系列データを用いた、事例による演習を都度行う。
  到達目標
   1. ノイズと信号の区別ができる
   2. スペクトル解析とは何かが理解できる
   3. FFTの用途が理解できる
   4. 目的にあったデジタルフィルタの使用法が理解できる
   5. 目的にあったカルマンフィルタの使用法が理解できる
教科書
配布資料等
参考書
スペクトル解析、日野幹雄著、朝倉書店
科学計測のためのデータ処理入門、南茂夫監修・河田聡編著、CQ出版社
Signal Processing: The Model-based Approach, J.V.Candy, McGraw-Hill
授業の進め方
理論を深く掘り下げるよりかは、目的に応じた信号処理の手法を、実際の測定データを用いることにより、その有効性や限界性を確認することに重点を置きます。
授業内容
1 スペクトル解析の概要
2 FFTを用いたパワースペクトルの計算
3 ARモデルを用いた予測理論
4 ARモデルを用いたパワースペクトルの推定理論
5 計測データを用いたARモデルを用いたパワースペクトルの推定
6 デジタルフィルタの理論と設計(1)
7 デジタルフィルタの理論と設計(2)
8 模擬信号から注目した周波数成分のみを抽出するLPF、BPFによる信号処理の実際(1)
9 模擬信号から注目した周波数成分のみを抽出するLPF、BPFによる信号処理の実際(2)
10 カルマンフィルタの理論と設計(1)
11 カルマンフィルタの理論と設計(2)
12 カルマンフィルタの理論と設計(3)
13 計測データを用いたカルマンフィルタによる信号処理の実際(1)
14 計測データを用いたカルマンフィルタによる信号処理の実際(2)
15 計測データを用いたカルマンフィルタによる信号処理の実際(3)
成績評価の方法
与えられた課題に関するレポートを100%で評価する。
学生へのメッセージ
計測制御技術の発展に伴い、膨大な時系列データが蓄積されるようになってきました。重要なのは、膨大な時系列データの中から、いかに必要な情報を抽出するかといった、いわゆるデータマイニングの手法を身につけておくことだと思います。ノイズに埋もれた信号の中から新しい知見を得ることができるでしょう、不規則な信号からある種の規則性が見えてくるかも知れません。目的に応じた種々の手法を使い分けてみましょう。
学習・教育目標 (生産工学) 学習・教育目標
(電子工学)
学習・教育目標
(生物応用化学)
機械工学コース 環境材料工学コース
A−2 A