授業科目 担当教員 開講期
有機機能化学
(Functional Organic Chemistry)
兵田 俊治 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
16630 5年 生物応用化学科
(応用化学コース)
  2単位
授業目標
高分子は、自然界に見られる繊維や食品、人間の手によって合成されたプラスチックやフィルムなど、生活に欠かせない材料となっている。本授業の前期では高分子の科学史、ラジカル重合による高分子合成法などを学ぶ。後期はイオン重合による高分子の合成、高分子の反応、および超分子化学について習得することを目標とする。
教科書
新高分子化学序論  伊勢典夫 他著  (化学同人)
超分子化学の基礎  斎藤勝裕 著   (化学同人)
参考書
機能高分子材料の化学  戸嶋直樹 著  (朝倉書店)
授業の進め方
教科書やプリントを中心にした講義に加え、小テスト等の演習を随時行うことにより理解を深める。
授業内容
前期 後期
1 高分子概念の確立の歴史 1 高分子合成:イオン重合(アニオン重合1)
2 合成高分子の生い立ち(Nylon, PE) 2 高分子合成:イオン重合(アニオン重合2)
3 高分子合成の原理(重縮合) 3 高分子合成:イオン重合(カチオン重合)
4 高分子の分子量(高分子の生成条件、分子量分布) 4 高分子合成:イオン重合(開環重合)
5 耐熱性高分子 5 高分子反応:熱硬化性高分子(フェノール樹脂)
6 高分子合成:ラジカル重合(ラジカル重合とは) 6 高分子反応:官能基の変換
7 高分子合成:ラジカル重合(開始反応) 7 機能性高分子材料
8 中間試験 8 中間試験
9 高分子合成:ラジカル重合(停止反応) 9 超分子化学:結晶の構造
10 高分子合成:ラジカル重合(成長反応) 10 超分子化学:結晶の物性
11 高分子合成:ラジカル重合(共重合) 11 超分子化学:クラスターの構造と物性
12 高分子合成:ラジカル重合(Q-e値) 12 超分子化学:包接
13 高分子合成:ラジカル重合(移動反応) 13 超分子化学:包接化合物の物性
14 高分子合成:イオン重合(アニオン重合1) 14 超分子化学:超分子の行動、組織化
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
定期試験と小テスト(80%)、課題提出物(10%)、平常点(10%)により評価する。
学生へのメッセージ
身の回りの材料や先端技術に使用される材料として高分子は非常に重要である。巨大な分子になることによって独特の性質が現れ、様々な機能を持つようになることを多角的に学ぶ。有機化学、合成化学の基礎知識があらかじめ必要とされる。有機工業化学とも密接な関連があり、生産工学専攻生物応用化学コースの理論有機化学、有機合成化学および高分子化学特論とも関連する。
学習・教育目標(複合融合)   学習・教育目標(生物応用化学) B-4