授業科目 担当教員 開講期
現代社会と法
(Fundamentals of Modern Law)
井上 嘉仁 後期
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
68850 2年 全専攻 選択(SG) 2単位
授業目標
日本の政治問題を経済学の枠組みを用いて、さまざまな角度から検討する。種々の改革案を学生一人一人が議論できるようにする。
教科書
経済学で読み解く日本の政治  井堀利宏 著  (東洋経済)
参考書
政府と市場 官と民の役割分担  井堀利宏 著  (税務経理協会)
授業の進め方
講義と学生による報告を併用する。
授業内容
1 日本政治の現状と民主主義の経済学
2 よい棄権と悪い棄権(1)(なぜ棄権するのか、棄権はよくない行動か)
3 よい棄権と悪い棄権(2)(悪い棄権もある、投票制度の改革は可能か)
4 政党はどこまで信用できるか(1)(有権者間のギャップ、政党はなぜ公約を変えるのか)
5 政党はどこまで信用できるか(2)(政党は有権者の意向を尊重するか、連立政権と政治不信、選挙制度による不信)
6 圧力団体の「圧力」とは何か(政党や政治家をどう監視するか、どのように「圧力」が形成されるか、「圧力」をかけることのメリット、「圧力」をかけることのデメリット、よりよい圧力のかけ方とは何か)
7 財政再建を阻むもの(1)(財政再建か景気対策か、財政赤字の弊害、財政破綻を回避する条件)
8 財政再建を阻むもの(2)(財政再建はなぜ遅れるか、財政再建を進めるには何が必要か)
9 問題先送りの損得勘定(1)(問題先送りとモラル・ハザード、信用秩序の維持、旧国鉄の債務処理)
10 問題先送りの損得勘定(2)(先送りされる年金改革、先送り体質の損得勘定)
11 不公平と非効率(政策のコスト、税の不公平性、女性と差別、中小企業と大企業、政治の既得権)
12 地方分権が進まない理由(1)(地方分権の意味するもの、交付税の拡充が引き起こす問題、交付税の望ましいあり方)
13 地方分権が進まない理由(2)(人口移動と地方分権、地方自治体ビッグバン)
14 改革の方途はあるか(三つの情報公開、選挙制度の改革、私的政府)
15 期末試験
成績評価の方法
期末試験70%、報告20%、平常点(発言、受講態度)10%
学生へのメッセージ
有権者や政治家・政党は、自分の利己的な利益を追求しがちです。それをいけないと批判するだけでは問題は解決しません。人々の実際の利己的行動を前提としながら、より適切な結果へいたるよう全体の制度を設計する必要があります。
学習・教育目標(デザイン工学)   学習・教育目標(生物応用化学) D-3