授業科目 | 担当教官 | 開講期 | |
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生物応用化学実験1 (Experiments in Applied Chemistry and Biotechnology 1) |
中山 享・勝浦 創 | 通年 | |
科目番号 | 対象学年 | 必修・選択の別 | 単位数 |
16450 | 3年 生物応用化学科 | 必修 | 4単位 |
授業目標 無機化学における基礎的な実験から、学習・教育目標(G)に揚げた実験に関する技術を習得するとともに、(F)の無機化学に関する知識を身に付けることを目標とする。また、器具および装置の取扱い方、レポートの書き方、(B)の安全や技術者倫理についても学び、実験に対する考え方を体得する。 |
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授業の進め方 クラスを生物応用化学実験1と生物応用化学実験2に分け、前期と後期で入れ替わって受講する。10班(約2名ずつ)に分け、10テーマに各班に振り分けて実験を行う。3日で1テーマを終了させ、次のテーマに移る。レポート提出期限は、実験終了後1週間以内とする。 |
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授業内容 第1週 ガイダンス 第2週〜第14週 1 金属錯体の合成1(ジルコニウム(IV)錯体):テトラキス(オキサラト)ジルコニウム(IV)酸カリウムを合成し、C2O4とZrの分析を行う。 2 金属錯体の合成2(銅(II)錯体):テトラクロロ銅(II)酸ビス(ジエチルアンモニウム)及びcis型とtrans型のジグリシナト銅(II)水和物の合成を行う。 3 海水の分析(深層水と表層水):Ca2+、Mg2+及びCl-の定量分析を行い、深層水と表層水の比較を行う。 4 金属錯体の合成3/トリオキザラート鉄錯体:トリオキザラート鉄錯体し、その中の鉄及びシュウ酸基の定量分析を行う。 5 硫酸マグネシウムの調製及び分析:硫酸マグネシウム7水和物の合成を行い、MgSO4及びH2Oを分析する。 6 金属錯体の合成4(多核金属錯体):七モリブデン酸六ナトリウムを合成し、その中の水の定量分析を行う。また、ドデカモリブデン酸アンモニウム塩を合成し、その酸化還元挙動を観察する。 7 複塩(ミョウバン)の合成:硫酸銅(II)アンモニウム、硫酸カリウムアルミニウムと硫酸カリウムクロム(III)を合成する。 8 炭酸ナトリウムの合成と金属錯体の合成5(ニッケル(II)錯体):炭酸水素ナトリウムを合成後、加熱分解で炭酸ナトリウムを得る。ヘキサアンミンニッケル(II)塩化物及びトリス(エチレンジアミン)ニッケル(II)硫酸塩の合成を行う。 9 金属錯体の合成6(コバルト(III)錯体):2種類のコバルト錯体を合成、精製し、さらに塩化物イオンの定量分析を行う。 10 光反応:シュウ酸鉄(III)錯体の光による還元や光触媒(酸化チタン)による色素の脱色を実験を通して観察する。 第15週 実験の総括と実験器具整理 | |||
成績評価の方法 レポートを70%、実験への取り組み方を30%とする。但し、各レポートを期日までに提出しない場合は、単位を与えない。その他に、実験に必要である簡単な濃度計算などのテストを行い、80点未満のものには単位を与えない。 |
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学生へのメッセージ 第1学年で行った定性分析実験と第2学年で行った定量分析実験の内容を一部含むところがあるのでよく復習をしておくこと。また、本実験は基本的な無機物質の合成テーマと最近話題になっているテーマを取り入れている。提出されたレポートに対しては、毎回担当教官から記述内容に対して口頭試問を行うので説明ができるようにレポート作成時からよく勉強し注意しておいてもらいたい。第2学年までと異なり実験試薬の調製などすべて操作を学生自身に行ってもらうため、強酸、強アルカリを始めてする薬品を取り扱う機会が多くなる。よって、より一層安全に注意してもらいたい。安全メガネと白衣は、実験室内では常時着用してもらい、守れない場合は実験を受講させない。 |