平成29年度 シラバス
授業科目
化学工学概論
担当教員
桑原 繁尚
開講期
前期
科目番号
110509
対象学年・学科・コース
5年 機械工学科
単位区分
選択必修
単位数
1単位
授業概要・授業方針
 化学工学における代表的な単位操作の基礎理論を学ぶことで、化学現象を表す平衡状態と物質移動論を理解し、代表的な単位操作について基本的な設計計算方法の習得めざす。
 授業は講義と演習を並行して進め、必要に応じてレポート課題を課し、理解の程度を確認する。
到達目標
  1. 反応速度式を理解し、反応速度式を用いて反応器の基本的な設計ができる。
  2. 気液平衡を理解し、蒸留の基本的な設計諸元を計算できる。
  3. 三角図を使用した液-液抽出計算ができる。
  4. 湿度図表から、調湿計算ができること。乾燥の基礎理論を理解し、乾燥計算ができる。
  5. 粉体の粒径分布を読みとり、流体から粒子を分離する設計計算ができる。
教科書
ベーシック化学工学、橋本健治著(化学同人)
参考書
化学工学概論、水科篤郎、桐栄良三編(産業図書)
化学工学演習 第2版、藤田重文編(東京化学同人)
授業要目 到達目標
との対応
自己点検
1 反応速度と反応器 反応速度式 1
2 反応速度と反応器 温度と反応速度 1
3 反応速度と反応器 反応時間 1
4 蒸留: 蒸気圧とラウールの法則 2
5 蒸留: 気液平衡関係と蒸留操作の原理 2
6 蒸留: 単蒸留操作 2
7 蒸留: 連続蒸留操作 2
8 中間試験
9 試験返却、復習
10 液液抽出: 液液平衡関係 3
11 液液抽出: 液液抽出装置とその操作法 3
12 調湿と乾燥: 湿度図表とその使い方 4
13 調湿と乾燥: 乾燥特性曲線と乾燥速度 4
14 流体からの粒子の分離 粒径分布 5
15 流体からの粒子の分離 沈降分離、ろ過分離 5
16 期末試験
17 試験返却、復習
到達達成度の指標(ルーブリック)
到達
目標
理想的なレベル(A)の目安 標準的なレベル(B)の目安 未到達なレベル(C)の目安 自己評価
1 反応速度式と反応器形式から反応器の設計計算ができる。 反応器の形式の違いを理解し、設計計算ができる。 反応器の形式による特徴が理解できない。 A・B・C
2 気液平衡関係から、単蒸留および連続蒸留計算ができる。 気液平衡関係から、連続蒸留計算ができる。 気液平衡図を読み取ることができない。 A・B・C
3 液液平衡の三角線図を用いて単抽出、多回抽出の計算ができる。 三角線図を読み、活用して単抽出の計算ができる。 液液平衡の三角線図を読み取ることができない。 A・B・C
4 湿度図表、乾燥特性曲線より調湿・乾燥操作の諸元を計算できる。 湿度図表の読取り、乾燥特性曲線の読取りができる。 湿度図表、乾燥特性曲線を理解できない。 A・B・C
5 粒径分布曲線の作成、沈降分離、ろ過分離の設計計算ができる。 粒径分布曲線が読みとれる、沈降分離計算ができる。 粒径分布が理解できない、沈降計算ができない。 A・B・C
到達度評価
定期試験 80%、課題 20% で評価する。
履修上の注意
本科目は、化学工場における機械技術者には特に重要な科目である。
事前学習・自己学習・関連科目
化学のモルの考え方、理想気体の状態方程式が基本となるのでよく復習しておくこと。
学習・教育目標
(生産工学・機械工学コース) B-4
(生産工学・環境材料工学コース)
(生物応用化学)
(電子工学)