平成29年度 シラバス
授業科目
塑性加工学
担当教員
廣田 直文
開講期
通年
科目番号
110505
対象学年・学科・コース
5年 機械工学科
単位区分
選択必修
単位数
2単位
授業概要・授業方針
基礎となる応力、ひずみの定義から始まって、材料の塑性変形の特徴、塑性力学の基礎理論を理解し、習得する。その後に、興行的に素材の製造法として広く用いられている曲げ、鍛造、圧延などの加工法、さらに、自動車や飲料缶などの身近な製品を製造する板材の成形加工法等、塑性加工の理論と実際を理解する。
到達目標
  1. 応力−ひずみ線図について理解できる
  2. 鉄鋼材料一次品の製造方法を理解できる
  3. 塑性加工の特徴を理解できる
  4. 塑性加工に関係する専門用語を理解できる
教科書
基礎からわかる塑性加工  長田 修次、柳本 潤 共著  (コロナ社)
参考書
塑性学と塑性加工  葉山 益次郎著  (オーム社) 
新編塑性加工学  大矢根 守哉監修  (養賢堂) 
金属塑性加工学  加藤 健三著  (養賢堂) 
授業要目 到達目標
との対応
自己点検
前期
1 塑性加工の意義・種類と分類 1,3,4
2 金属材料の塑性変形と応力とひずみの定義法 1,4
3 変形抵抗・降伏応力に影響する材質特性 1,4
4 演習問題による復習
5 塑性力学の基礎理論として、応力と応力のつりあい条件、変形およびひずみ 1,4
6 降伏条件、応力とひずみの関係 1,4
7 演習問題による総復習
8 中間試験
9 曲げ加工の種類、板材の曲げ変形、板のロール変形、矯正、管・板材の曲げ変形 2,3,4
10 曲げ変形に関する初等理論 1,4
11 鍛造加工の効果と分類 3,4
12 鍛造加工の基礎 2,3,4
13 各種鍛造機械と鍛造作業方法 2,3,4
14 演習問題による総復習
15 期末試験
後期 自己点検
1 圧延の変形機構、影響要因と用語の定義 1,3,4
2 ロールに作用する力と圧延トルク、パワー 3,4
3 圧延機の構造と圧延機の形式 3,4
4 薄板と厚板等の板圧延法と形状制御法 3,4
5 形材の孔型圧延とユニバーサル圧延 2,3,4
6 棒・線および鋼管の圧延法 2,3,4
7 演習問題による総復習
8 中間試験
9 引抜き加工法の変形機構・加工法と理論 3,4
10 押出し加工法の変形機構・加工法と理論 3,4
11 せん断加工法の原理と加工法、形状精度確保法 3,4
12 板の成形加工法の種類と変形機構 3,4
13 深絞り加工法、張出し加工法、しごき加工法、スピニング加工法 3,4
14 演習問題による総復習
15 期末試験
到達達成度の指標(ルーブリック)
到達
目標
理想的なレベル(A)の目安 標準的なレベル(B)の目安 未到達なレベル(C)の目安 自己評価
1 応力−ひずみ線図について説明できる。 応力−ひずみ線図について理解できる。 応力−ひずみ線図について理解できない。 A・B・C
2 鉄鋼材料一次品の製造方法を説明できる。 鉄鋼材料一次品の製造方法を理解できる。 鉄鋼材料一次品の製造方法を理解できない。 A・B・C
3 塑性加工の特徴を説明できる。 塑性加工の特徴を理解できる。 塑性加工の特徴を理解できない。 A・B・C
4 塑性加工に関係する専門用語を説明できる。 塑性加工に関係する専門用語を理解できる。 塑性加工に関係する専門用語を理解できない。 A・B・C
到達度評価
4回の定期試験を100%で評価する。
履修上の注意
塑性加工学は、基礎と応用が結びついた学問であるが、基礎としては塑性力学、応用としては、素材の製造はもちろん、われわれに身近な製品の加工法を学ぶ学問である。
履修上の注意:塑性加工法はあらゆる工業における素材の製造法、およびわれわれに身近な各種製品の加工法を工学的に、また学問的に学ぶ科目ですので、工学的基礎知識としても専門科目としても、極めて重要です。
事前学習・自己学習・関連科目
事前学習:主要な章ごとに復習の意味から演習問題を出しますので、それをしっかり行い、理解していくことが大切です。
関連科目:機械工作法
学習・教育目標
(生産工学・機械工学コース) B-3
(生産工学・環境材料工学コース)
(生物応用化学)
(電子工学)