授業科目 材料科学2 |
担当教員 當代光陽 |
開講期 通年
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科目番号 151303 |
対象学年・学科・コース 3 環境材料工学科 |
単位区分 |
単位数 2 |
授業概要・授業方針
材料の構造とその性質について基本的なつながりを理解するため、また金属や無機材料に関する専門知識を習得する上で不可欠な基礎知識、主に結晶構造やその解析方法、熱力学の基礎、熱力学と状態図との関わり、実用材料の基礎となる2成分系平衡状態図について学ぶ。材料について幅広い観点からの見方を学び、金属材料や無機材料に関する専門知識の習得を確実なものとする基礎知識を身につける。
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到達目標
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授業要目 | 到達目標 との対応 |
自己点検 |
前期 |
1 | 結晶系・ブラベー格子、結晶格子、ミラー指数(面と方向の表示)、ミラー・ブラベー指数(面と方向の表示) | 1, 2 | |
2 | 実格子と逆格子 I 逆格子、ラウエの回折条件、原子散乱因子 | 1, 2 | |
3 | 実格子と逆格子 II 結晶構造の解析 X線回折法、結晶構造因子 | 1, 2 | |
4 | 実格子と逆格子 III 結晶構造の解析 X線回折法、結晶構造因子 | 1, 2 | |
5 | 結晶の幾何学(面間距離、結晶面や方向の角度) | 1, 2 | |
6 | 熱と温度、物質の三態、理想気体 | 3, 4 | |
7 | 熱力学第一法則 | 3, 4 | |
8 | 中間試験 | ||
9 | 熱力学第二法則 | 4 | |
10 | 熱力学第三法則 | 4 | |
11 | 熱力学(示量変数、示強変数、ルジャンドル変換) | 4 | |
12 | 理想溶体 | 4 | |
13 | 正則溶体 | 4 | |
14 | 実用溶体 (活量、活量係数、ラウールの法則、ヘンリーの法則) I | 4 | |
15 | 実用溶体 (活量、活量係数、ラウールの法則、ヘンリーの法則) II | 4 | |
16 | 期末試験 |
後期 | 自己点検 |
1 | 化学ポテンシャルと相律 | 4, 5 | |
2 | 熱力学の平衡状態への応用、熱平衡状態、系の自由エネルギーと相変態 | 4, 5 | |
3 | 1成分系平衡状態図の構成 I -拡散相変態と無拡散相変態、圧力効果、過冷却、リチャードの法則- | 6 | |
4 | 1成分系平衡状態図の構成 II -クラジウスークラペイロンの式、変態の次数- | 6 | |
5 | 2元系全率固溶体状態図の成り立ちI -自由エネルギー温度曲線と状態図、てこの原理- | 7 | |
6 | 2元系全率固溶体状態図の構成と組織形成 | 7 | |
7 | 共晶型状態図の構成と組織形成 | 7 | |
8 | 中間試験 | ||
9 | 偏晶型、包晶型状態図と材料組織 | 7 | |
10 | 実用合金の状態図、鉄鋼材料の基礎 I | 7 | |
11 | 実用合金の状態図、鉄鋼材料の基礎 II | 7 | |
12 | 3成分系平衡状態図の構成 | 8 | |
13 | 全率固溶型3成分系平衡状態図 I(等温断面図) | 8 | |
14 | 全率固溶型3成分系平衡状態図 II(縦断面図) | 8 | |
15 | 互いに溶解度のない3成分系平衡状態図(等温断面図、縦断面図) | 8 | |
16 | 期末試験 |
到達達成度の指標(ルーブリック) |
到達 目標 |
理想的なレベル(A)の目安 | 標準的なレベル(B)の目安 | 未到達なレベル(C)の目安 | 自己評価 |
1 | X線回折理論を理解し、結晶構造の格子定数が計算できる。 | 基本的な結晶構造の格子定数が計算できる。 | 基本的な結晶構造の格子定数が計算できない。 | A・B・C |
2 | X線回折理論を理解し、複雑な結晶構造の構造因子が計算できる。 | 基本的な結晶構造の構造因子が計算できる。 | 基本的な結晶構造の構造因子が計算できない。 | A・B・C |
3 | 理想気体の理論を理解し、状態計算ができる。 | 理想気体の基本的な計算ができる。 | 理想気体の基本的な計算ができない。 | A・B・C |
4 | 熱力学理論を理解し、熱力学について基礎的な説明ができる。 | 熱力学について基礎的な説明ができる。 | 熱力学について基礎的な説明ができない。 | A・B・C |
5 | 熱力学と平衡状態図との関係について理論的に説明ができる。 | 熱力学と平衡状態図との関係について基礎的な説明ができる。 | 熱力学と平衡状態図との関係について基礎的な説明ができない。 | A・B・C |
6 | 1成分系平衡状態図理論を理解し、説明できる。 | 1成分系平衡状態図が説明できる。 | 1成分系平衡状態図が説明できない。 | A・B・C |
7 | 2成分系平衡状態図理論を理解し、説明できる。 | 2成分系平衡状態図が説明できる。 | 2成分系平衡状態図が説明できない。 | A・B・C |
8 | 3成分系平衡状態図理論を理解し、説明できる。 | 3成分系平衡状態図が説明できる。 | 3成分系平衡状態図が説明できない。 | A・B・C |
9 | A・B・C |
到達度評価
定期試験(70%)、課題または小テスト(30%)により評価する。
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履修上の注意
演習などを通して理解を確かなものとして欲しい。
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事前学習・自己学習・関連科目
本科目の理解については、材料科学1で学んだ結晶学の基礎と二、三の応用例の続きであることから、結晶学は必修の知識であると共に、数学、物理、化学の基礎を必要としている。内容分野は、4年次に学習する金属材料、無機材料、表面工学や材料物理化学などの専門科目を学ぶ上で基礎となる科目である。
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