平成29年度 シラバス
授業科目 担当教員 開講期
ヨーロッパ思想特論 通年
科目番号 対象学年 履修上の注意 単位数
104240 5年 全学科 同時開講 2単位
授業概要
ヨーロッパ思想史は、ヘレニズム(ギリシア思想)とヘブライズム(聖書の宗教)を2つの中心点とする楕円形として理解することができる。ヘレニズムの理性的傾向は近代ヨーロッパの科学と民主主義の母胎となった。またヘブライズムの根幹をなす『旧約聖書』は、キリスト教・ユダヤ教(およびイスラム教)の聖典であり、現代社会を理解するために不可欠な書物の一つである。以上の視点から、この授業では、ヘレニズムとヘブライズムの基本的構造を描き出すよう試みたい。特に今回の授業では映画『トゥルーマン・ショー』と『歓びを歌にのせて』を手がかりとして、現代に生きるヘレニズムとヘブライズムの姿を見ていきたい。生物応用化学科は選択必修科目です。
  到達目標
   1. ヨーロッパ思想の基本構造を理解できる。
   2. ヘレニズムの基本思想を理解できる。
   3. ヘブライズムの基本思想を理解できる。
   4. 現代の文学・思想テクストに即して、ヘレニズムとヘブライズムを理解できる。
教科書
なし
参考書
創世記 (岩波文庫) 
地図とあらすじで読む聖書(青春出版社)船本弘毅著
方法序説 (岩波文庫) デカルト著
夜と霧 (みすず書房) フランクル著
モモ (岩波書店) ミヒャエル・エンデ著
授業の進め方
基本文献を提示して、それを解説・解読していく。参考書として購入したもの以外については、こちらで配布資料を用意する。また映像資料も有効に利用したい。
授業内容
前期 自己点検 後期 自己点検
1 ガイダンス(1)ドイツ社会における啓蒙思想とキリスト教 1 デカルト『方法序説』(1)
2 ガイダンス(2)アメリカ社会における啓蒙思想とキリスト教 2 デカルト『方法序説』(2)
3 『創世記』(1) 3 ルソー『社会契約論』(1)
4 『創世記』(2) 4 ルソー『社会契約論』(2)
5 『出エジプト記』(1) 5 カント『啓蒙とは何か』(1)
6 『出エジプト記』(2) 6 カント『啓蒙とは何か』(2)
7 共観福音書(1) 7 カント『啓蒙とは何か』(3)
8 共観福音書(2) 8 映画『トゥルーマン・ショー』の哲学的解釈(1)
9 宗教改革の思想(1) 9 映画『トゥルーマン・ショー』の哲学的解釈(2)
10 宗教改革の思想(2) 10 映画『トゥルーマン・ショー』の哲学的解釈(3)
11 映画『歓びを歌にのせて』の哲学的解釈(1) 11 ミル『自由論』(1)
12 映画『歓びを歌にのせて』の哲学的解釈(1) 12 ミル『自由論』(2)
13 プラトン『パイドン』(1) 13 フロム『自由からの逃走』(1)
14 プラトン『パイドン』(2) 14 フロム『自由からの逃走』(2)
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
定期試験(90%)と授業中の発表(10%)により評価する。
学生へのメッセージ(事前学習・関連科目・履修上の注意等)
ヘレニズムやヘブライズムは過去の遺物ではない。それらは激動する現代社会を理解する上で不可欠の知識である。授業中に示す参考文献のいくつかは自分で通読してほしい。
学習・教育目標 (生産工学) 学習・教育目標
(電子工学)
学習・教育目標
(生物応用化学)
機械工学コース 環境材料工学コース
D-1 D-1 D-1 D-3