平成29年度 シラバス
授業科目
ディジタル信号処理
担当教員
今西 望
開講期
後期
科目番号
610117
対象学年・学科・コース
2年 生産工学専攻
単位区分
自由選択
単位数
2単位
授業概要・授業方針
信号処理とは,光学信号,音声信号,電磁気信号などの様々な信号を数学的に加工するための学問・技術です.本講義ではコンピュータを用いたデジタル信号処理に注目し,膨大な時系列データから重要な情報を抽出するための前処理としての信号処理に重点を置く.
ノイズが重畳した観測信号からの元信号の抽出などをMATLABやscilabによるプログラミングやSimulinkやxcosを利用した演習をとおして学ぶ.
到達目標
  1. ノイズと信号の区別ができる
  2. スペクトル解析とは何かが理解できる
  3. FFTの用途が理解できる
  4. 用途に応じたモデルベース信号処理が理解できる
  5. ディジタルフィルタが理解できる
教科書
配布資料等
参考書
スペクトル解析、日野幹雄著、朝倉書店
科学計測のためのデータ処理入門、南茂夫監修・河田聡編著、CQ出版社
高専学生のためのディジタル信号処理、酒井 幸市、コロナ社
授業要目 到達目標
との対応
自己点検
1 MATLAB/SCILABの使い方 4
2 ディジタル信号 1
3 ノイズ信号 1
4 スペクトル解析(フーリエ級数・フーリエ変換) 2
5 高速フーリエ変換(FFT) 3
6 逆高速フーリエ変換(IFFT) 3
7 FFTの事例紹介 3
8 ディジタルフィルタ 3,5
9 Z変換・畳み込み積分 3,5
10 モデルベース信号処理(simlink/xcosの使い方) 4,5
11 FIRフィルタ・IIRフィルタ 4
12 平滑化フィルタ 5
13 中央値フィルタ 5
14 コムフィルタ 5
15 差分フィルタ 5
16 信号処理の事例紹介1 4,5
17 信号処理の事例紹介2 4,5
到達達成度の指標(ルーブリック)
到達
目標
理想的なレベル(A)の目安 標準的なレベル(B)の目安 未到達なレベル(C)の目安 自己評価
1 ノイズと信号の区別ができる ノイズが理解できている ノイズと信号が理解できていない A・B・C
2 スペクトル解析が説明できる スペクトル解析が理解できている スペクトル解析が理解できていない A・B・C
3 FFTの用途が理解できる FFTが理解できる FFTが理解できていない A・B・C
4 用途に応じたモデルベース信号処理を実装できる モデルベース信号処理が理解できる モデルベース信号処理が理解できていない A・B・C
5 ディジタルフィルタを実装できる ディジタルフィルタが理解できている ディジタルフィルタが理解できていない A・B・C
到達度評価
与えられた演習課題に関する総まとめレポートを100%で評価する.

授業の欠席回数が1/4を超えた場合は、原則として単位を認定しない.

履修上の注意
本講義では,前半は講義,後半は演習を行うことで内容を確認していく.デジタル信号の基本とフーリエ変換の基礎からMATLAB/Simulinkあるいはscilab/xcosを用いた信号処理を学び,目的に応じた信号処理の手法を実際の測定データに適用することにより,その有効性について確認する.
事前学習・自己学習・関連科目
本科目でモデルベースの信号処理を学ぶに当たって,ブロック線図が理解できることが前提となります.したがって本科で機械制御あるいは計測制御工学を履修済みであることが望ましい.制御系の科目を履修済みの学生もブロック線図が読み書きできるように復習を,履修していない学生についてはよく事前学習をしてください.
学習・教育目標
(生産工学・機械工学コース) B-1
(生産工学・環境材料工学コース) A
(生物応用化学)
(電子工学)