授業科目 材料組織学 |
担当教員 高橋知司 |
開講期 後期
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科目番号 610113 |
対象学年・学科・コース 1年 生産工学専攻 (材料系) |
単位区分 |
単位数 2単位 |
授業概要・授業方針
材料組織学は材料の構造を主として調べる学問である。材料は作られた履歴により種々の微細組織をもつようになり、このような組織の違いはその材料の性質を変える。本授業では、材料の組織を普遍的に学べるよう、固体の結晶構造、組織を構成する相安定性、原子の拡散の微視的機構、拡散変態、回復と再結晶などについてそれぞれの基礎的事項を平易に解説する。
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到達目標
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授業要目 | 到達目標 との対応 |
自己点検 |
1 | 物質の凝集状態 | 1 | |
2 | 金属の結晶構造 | 1 | |
3 | 状態図(その1) | 2 | |
4 | 状態図(その2) | 2 | |
5 | 相平衡と自由エネルギ− | 3 | |
6 | 原子の移動と拡散 | 4 | |
7 | 相互拡散と反応拡散1 | 4 | |
8 | 相互拡散と反応拡散2 | 4 | |
9 | 中間試験 | ||
10 | 拡散変態の種類 | 5 | |
11 | 核生成と析出(その1) | 5 | |
12 | 核生成と析出(その2) | 5 | |
13 | マルテンサイト変態 | 6 | |
14 | 回復と再結晶(その1) | 7 | |
15 | 回復と再結晶(その2) | 7 | |
16 | 期末試験 | ||
17 | 試験返却、復習 | 1-7 |
到達達成度の指標(ルーブリック) |
到達 目標 |
理想的なレベル(A)の目安 | 標準的なレベル(B)の目安 | 未到達なレベル(C)の目安 | 自己評価 |
1 | 結晶構造について7晶系とブラベ−格子について説明し、図を用いて具体的にが説明できる | 結晶構造の特徴が説明できる | 結晶構造の特徴が説明できない | A・B・C |
2 | 基本的な状態図を挙げ、冷却曲線を用いて出現相などについて具体的に説明できる | 基本的な状態図を挙げ、説明できる | 基本的な状態図について説明できない | A・B・C |
3 | 相平衡と自由エネルギーについて説明でき、具体的に状態図との関連について理解できる | 相平衡と自由エネルギーについて説明できる | 相平衡と自由エネルギーについて説明できない | A・B・C |
4 | 原子の拡散の基礎的事項について説明でき、Fickの第1,第2法則について理解できること | 原子の拡散の基礎的事項について説明できる | 原子の拡散の基礎的事項について説明できない | A・B・C |
5 | 古典的核生成理論を用いて、臨界核半径を導出し、核生成と析出について理解できる | 基本的な核生成と析出について理解できる | 核生成と析出について理解できない | A・B・C |
6 | マルテンサイト変態、ベイナイト変態やパ−ライト変態の差異や基礎的事項について組織学的に説明できる | マルテンサイト変態の基礎的事項について説明できる | マルテンサイト変態の基礎的事項について説明できない | A・B・C |
7 | 回復と再結晶およびその現象の検証方法について実例を挙げて説明でき、再結晶の速度論の基礎について説明できる | 回復と再結晶について説明できる | 回復と再結晶について説明できない | A・B・C |
到達度評価
試験80%、レポート10%、小テスト10%として評価する。なお、授業の欠席回数が1/4を超えた場合は、原則として単位を認定しない。
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履修上の注意
授業ノ−トをよく復習行うこと。演習は適宜、課すので、しっかりと解けるようになっておくこと。金属材料工学の基礎をしっかり理解した上で、状態図と自由エネルギ−や拡散、材料の組織について深く勉学してほしい。
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事前学習・自己学習・関連科目
本科2〜3年次の材料科学1,2における材料組織学分野、4年次の材料物理化学の熱力学および5年次の環境材料工学実験3の復習を十分に行っておくこと。
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学習・教育目標
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