平成24年度
授業科目 担当教員 開講期
塑性加工学 松本 義彦 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
110505 5年 機械工学科 選択必修 2単位
授業概要
基礎となる応力、ひずみの定義から始まって、材料の塑性変形の特徴、塑性力学の基礎理論を理解し、習得する。その後に、興行的に素材の製造法として広く用いられている曲げ、鍛造、圧延などの加工法、さらに、自動車や飲料缶などの身近な製品を製造する板材の成形加工法等、塑性加工の理論と実際を理解する。
  到達目標
   1. 応力−ひずみ線図について理解できる
   2. 鉄鋼材料一次品の製造方法を理解できる
   3. 塑性加工の特徴を理解できる
   4. 塑性加工に関係する専門用語を理解できる
教科書
基礎からわかる塑性加工  長田 修次、柳本 潤 共著  (コロナ社)
参考書
塑性学と塑性加工  葉山 益次郎著  (オーム社) 
新編塑性加工学  大矢根 守哉監修  (養賢堂) 
金属塑性加工学  加藤 健三著  (養賢堂) 
授業の進め方
授業は、教科書・プリント・板書を中心に講義で進めるが、主要な章ごとに演習問題をし、理解度の向上を図ると同時に、実際の工場における生産ラインの実態や最新技術の情報を、ビデオを使用して理解させる。
授業内容
前期 後期
1 塑性加工の意義・種類と分類 1 圧延の変形機構、影響要員と用語の定義
2 金属材料の塑性変形と応力とひずみの定義法 2 ロールに作用する力と圧延トルク、パワー
3 変形抵抗・降伏応力に影響する材質特性 3 圧延機の構造と圧延機の形式
4 演習問題による復習 4 薄板と厚板等の板圧延法と形状制御法
5 塑性力学の基礎理論として、応力と応力のつりあい条件、変形およびひずみ 5 形材の孔型圧延とユニバーサル圧延
6 降伏条件、応力とひずみの関係 6 棒・線および鋼管の圧延法
7 演習問題による総復習 7 演習問題による総復習
8 中間試験 8 中間試験
9 曲げ加工の種類、板材の曲げ変形、板のロール変形、矯正、管・板材の曲げ変形 9 引抜き加工法の変形機構・加工法と理論
10 曲げ変形に関する初等理論 10 押出し加工法の変形機構・加工法と理論
11 鍛造加工の効果と分類 11 せん断加工法の原理と加工法、形状精度確保法
12 鍛造加工の基礎 12 板の成形加工法の種類と変形機構
13 各種鍛造機械と鍛造作業方法 13 深絞り加工法、張出し加工法、しごき加工法、スピニング加工法
14 演習問題による総復習 14 演習問題による総復習
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
4回の定期試験を100%で評価する。
学生へのメッセージ
塑性加工学は、基礎と応用が結びついた学問であるが、基礎としては塑性力学、応用としては、素材の製造はもちろん、われわれに身近な製品の加工法を学ぶ学問である。塑性加工法はあらゆる工業における素材の製造法、およびわれわれに身近な各種製品の加工法を工学的に、また学問的に学ぶ科目ですので、工学的基礎知識としても専門科目としても、極めて重要です。そのため、主要な章ごとに復習の意味から演習問題を出しますので、それをしっかり行い、理解していくことが大切です。
学習・教育目標 (生産工学) 学習・教育目標
(電子工学)
学習・教育目標
(生物応用化学)
機械工学コース 環境材料工学コース