平成24年度
授業科目 担当教員 開講期
環境材料工学実験1 平尾桂一、新田敦己、朝日太郎 前期
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
151309 3年 環境材料工学科 必修 3単位
授業概要
講義を通して学ぶ基礎的な事項について実験により事実を確かめ、理解を深めると同時に基本的な実験技術を習得する。実験は物理化学と材料科学に関する内容であり、実験の過程や結果及びその解析を通して、どのような知識、情報が得られるかを体験する。
  到達目標
   1. (1) 実験の目的を理解できること。
   2. (2) 実験テキストを読んで、手順に従って実験が進められること。
   3. (3) 実験データを記録、整理できること。
   4. (4) 実験結果を理解し考察ができること。
   5. (5) 実験結果をまとめて報告書が作成できること。
   6. (6) 基本的な実験器具について操作方法を習得すること。
教科書
環境材料工学実験1  新居浜高専・環境材料工学科編集
参考書
なし
授業の進め方
実験前に目的、内容の確認と留意点など補足説明を行う。2〜3名のグループで実験を行う。
授業内容
 実験内容の説明

実験関連事項の講義、簡単な見本実験

実験テーマ

 1. 結晶模型と結晶化学:構造の立体感覚を身につけ、原子配列や配位について学ぶ。
 
 2. 溶解熱の測定:実験を通じ、熱量変化の計算法を理解する。

 3. ガラス球の充填率:粒径の異なるガラス球の充填率を測定し、粉末粒子の充填について考察する。

 4. サーミスタの温度特性評価:PTCサーミスタ素子の抵抗を測定し、素子の温度特性評価について理解を深める。

 5. 電気分解:実験により、電気化学反応を理解する。

 6. 固体の比熱:各種金属の比熱を水熱量計を用いて測定し、熱量保存法則の理解を深める。

 7. 冷却曲線の測定:純金属を対象に相律や凝固潜熱について学ぶ。

 8. 冷却曲線の測定:2成分系合金について、2相および3相共存の凝固過程について学ぶ。

9. 材料組織の観察:鋼の組織観察を通して組織観察の一般的手法を学ぶ。

10. 共晶組織の観察:純成分とその共晶組織の観察を通して、合金組織について学ぶ。

11. X線回折結果の解析:基本原理について学ぶとともに、bcc、fcc格子の格子定数を算出する。

12. データ処理法:格子定数の最小2乗法処理について学ぶ。

実験の総括
成績評価の方法
実験まとめ・考察(実験レポート)(60%)、実験操作・結果(実験ノート) (40%)により評価する。
学生へのメッセージ
実験に積極的に取り組み、基本的な機器の操作に習熟するとともに実験結果に考察を加え、まとめること。実験内容と「材料科学2」や「物理化学」科目の講義内容を関連づけて、基礎的事項の理解を深めて欲しい。