平成24年度
授業科目 担当教員 開講期
材料科学2 平尾桂一 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
151303 3年 環境材料工学科 2単位
授業概要
材料の構造とその性質について基本的なつながりを理解するため、また金属や無機材料に関する専門知識を習得する上で不可欠な基礎知識、主に結晶構造やその解析方法、実用材料の基礎となる2成分系平衡状態図について学ぶ。材料について幅広い観点からの見方を学び、金属材料や無機材料に関する専門知識の習得を確実なものとする基礎知識を身につける。
  到達目標
   1. 基本的な結晶構造について基礎的性質が説明ができる。
   2. 結晶の面と方向の指数(ミラー指数)について説明ができる。
   3. X線回折について基礎的な説明ができる。
   4. 2成分系平衡状態図(全率固溶、共晶・共析、包晶・包析、偏晶など)が説明できる。
   5. 2成分系実用合金の状態図について基礎的な説明ができる。
教科書
基礎材料工学  渡邊慈郎 他著  共立出版
参考書
金属材料概論  小原嗣朗 著  朝倉書店 など
授業の進め方
基礎的な事項については理解を確実なものとするため、プリントによる演習などを多く行う。
授業内容
前期 後期
1 原子の構造と化学結合 1 物質の状態変化
2 空間格子、結晶系・ブラベー格子 2 系の自由エネルギーと相変態
3 結晶格子−体心および面心立方格子 3 相律
4 結晶格子−最密六方格子 4 1成分系平衡状態図
5 原子の積層と最密構造 5 2成分系平衡状態図の構成
6 ミラー指数(面の表示) 6 固溶体の形成
7 ミラー指数(方向の表示) 7 全率固溶型状態図
8 中間試験 8 中間試験
9 結晶の幾何学(面間距離、結晶面や方向の角度) 9 共晶型状態図
10 結晶構造の解析−X線回折法 10 包晶および偏晶型状態図
11 電子、原子による散乱(原子散乱因子) 11 変態を伴う状態図
12 Braggの回折条件 12 中間相を形成する状態図
13 単位格子による散乱(結晶構造因子) 13 実用合金の状態図
14 結晶構造因子の計算 14 材料の組織と機能
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
定期試験(70%)、課題(30%)により評価する。
学生へのメッセージ
金属材料や無機材料など専門科目を学ぶ上で基礎となる知識を身につける科目である。演習などを通して理解を確かなものとして欲しい。