平成24年度
授業科目 担当教員 開講期
物理2 原田 潤平,大村 泰 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
102420 2年 全学科 専門基礎 3単位
授業概要
 物理2では,物理1から続く力学を平面(2次元)上に拡張しベクトル的な取り扱いの方法について学ぶ。力のモーメントによるつり合いや円運動の基本,非慣性系の考え方についても学習を深めて行く。

 また熱力学について学習し、エネルギー全体としての保存の法則を理解する。さらに波の基本的な性質,正弦波による表現法と波形の読み取りを学び,音や光の基礎となる諸法則についての理解を深める。
  到達目標
   1. ベクトルの合成・分解、平面(2次元)上のつりあい・運動についての計算ができる。
   2. 等速円運動の諸元について計算ができ,回転運動の基礎を理解できる。
   3. 剛体に働く力のモーメントとそのつり合いに関する式が立てられる。
   4. 熱量保存の法則および熱力学の法則に基づいた計算ができる。
   5. 波の基本的性質と波で起こる現象について、説明や計算ができる。
教科書
高専の物理 第5版 和達三樹 小暮陽三 他 森北出版
初歩から学ぶ基礎物理学 力学1 柴田洋一 他 大日本図書
初歩から学ぶ基礎物理学 熱・波動 柴田洋一 他 大日本図書
参考書
力学1問題集 鈴木三男 他 大日本図書
熱・波動問題集 鈴木三男 他 大日本図書
授業の進め方
 授業は教科書を中心にした講義形式で行う。理解の定着をはかるために、授業の進行に合わせ適宜小テストや演習、宿題を課す。
授業内容
前期 後期
1 ガイダンス、保存力と非保存力 1 力のモーメント / 剛体のつり合い1
2 力学的エネルギーの散逸 2 剛体のつり合い2 / 温度と熱
3 ベクトルとスカラー、ベクトルの合成と分解、力のつり合いと力の成分 3 熱容量と比熱 / 熱量保存の法則
4 2次元の運動1(合成速度と相対速度) 4 理想気体の法則 / 気体の分子運動
5 2次元の運動2(運動方程式、斜面の運動) 5 相変化と潜熱 / 熱力学第1法則(エネルギー保存の法則)
6 2次元の運動3(運動量、仕事) 6 気体の圧力と仕事 / 気体の熱力学過程1
7 2次元の運動4(水平投射と斜方投射) 7 気体の熱力学過程2 / 熱機関と熱力学第2法則
8 中間試験 8 中間試験 / 波の基本的性質 
9 等速円運動と向心力 9 単振動と波 / 正弦波 
10 万有引力と惑星の運動1 10 波形の読み取り / 縦波の性質
11 万有引力と惑星の運動2 11 横波と縦波 / 重ね合せの原理
12 単振動 12 波の反射 / 反射波と定常波
13 圧力と浮力 13 ホイヘンスの原理・波の回折 / 波の干渉
14 問題演習 14 平面波の反射と屈折 / 波の全反射
15 期末試験 15 問題演習 / 期末試験
成績評価の方法
試験成績を80%、小テスト、課題等を20%で評価する。
学生へのメッセージ
 物理では、現象を理解し考え方を把握してほしい。式や解き方を暗記するのではなく、式の意味を理解し問題解決の手順を学んでほしい。
(注)本科目は専門基礎科目であり、卒業までに必ず取得しなければならない科目である。60点未満で単位取得できないときは進級しても追認試験を受ける。欠席回数超過で単位取得できない場合は進級できない。