平成24年度
授業科目 担当教員 開講期
ディジタル回路 (前期)松村弘志・(後期)栗原義武 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
121307 3年 電気情報工学科 2単位
授業概要
 目標は、情報数学の基礎となる2進数・16進数などの数表現と演算、2進数の符号化表現を学習した後に、論理変数を用いた論理関数とその簡単化により実現する組合せ論理回路を理解してその設計手法を修得することである。また、順序論理回路の基礎としてフリップフロップの基本動作を理解して、遷移表、遷移図およびタイムチャートなどを描いて出力論理式を求めることによりゲート回路図を作成する設計手法を修得することを目標とする。

  到達目標
   1. 2進数による数表現ができ、論理代数の基本論理を表現できること。
   2. 論理関数の標準形を簡単化でき、論理ゲート回路を作成できること。
   3. 組合せ論理回路の具体的な応用回路を設計できること。
   4. フリップフロップの基本動作を理解し簡単な順序論理回路を設計できること。
教科書
論理回路入門  第2版 浜辺隆二 著  (森北出版) 
参考書
なし
授業の進め方
講義で教科書・板書で説明を行う。また、復習理解度を確かめるために理解度確認演習を行う。
授業内容
前期 後期
1 ディジタルとは何であるか?アナログとは何であるか?数の表現・10進数,2進数と16進数  1 応用回路 ・加減算器 ・比較器
2 数の表現 ・2進数と10進数変換 ・2進数と16進数変換 2 応用回路 ・エンコーダ・デコーダ
3 加減算 ・2進数、16進数の加減算 3 7セグメント表示器の駆動回路例
4 補数と補数加算 4 組み合わせ論理と順序論理
5 基本論理演算 ・集合論とベン図,命題論理と真理値表 5 フリップフロップ(FF)記憶素子
6 ブール代数基本法則 6 状態遷移表と遷移図
7 論理演算と論理ゲート記号 AND, OR, NOT, NAND, NOR, EORほか 7 3進カウンタの例、状態割り当てと符号化
8 前期中間試験> 8 後期中間試験
9 論理関数の標準形と真理値表 ・加法標準形 9 各FF、遷移表、遷移図、特性方程式、タイムチャート
10 乗法標準形 ・速記表現と相互変換 10 遷移表、遷移図、特性方程式,タイムチャート
11 基本公式による論理関数の簡単化  11 応用方程式と入力方程式
12 カルノー図による加法形の簡単化 ・2変数 ・3変数 12 順序論理回路の応用設計法
13 カルノー図による加法形の簡単化 ・4変数 13 レジスタの設計、シフトレジスタ
14 多段回路  AND-OR構成とNAND論理 14 カウンタの設計
15 前期末試験 15 後期末試験
成績評価の方法
中間試験・期末試験:80%、理解演習・演習レポート:20%
学生へのメッセージ
少なくとも毎週30分程度の復習を必要とする。とくに演算計算では途中の説明や式変形を省略なく丁寧に書いておく。本科目の内容を基礎としたコンピュータハードウェア(4年生)へ続く。文部科学省後援「ディジタル技術検定3級」合格を目指して習得する。情報処理技術者関連科目である。