平成24年度
授業科目 担当教員 開講期
食品化学 中川 克彦 前期
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
140505 5年 生物応用化学科 選択必修 1単位
授業概要
食品化学、食品加工及び食品衛生の基礎について学ぶ。さらに、食品に含まれる物質が人体に及ぼすさまざまな影響について理解し、栄養学の知見も交えながら食品による疾病の予防・治療に関する知識を習得する。
  到達目標
   1. 食品中の主要成分の構造と機能の関係を説明できること。
   2. 食品成分間の反応と食品品質との関係を説明できること。
   3. 食品が備えるべき条件を理解し,機能性食品の基礎項目を説明できること。
   4. 食品の加工法および保蔵法についての基礎事項を説明できること。
   5. 食品の免疫賦活作用などの生体調整機能の基礎項目を説明できること。
   6. 食品の安全性について基礎項目を説明できること。
教科書
わかりやすい食品化学  吉田 勉 監修  (三共出版) 
参考書
現代の食品化学  並木満夫 他著  (三共出版)
新しい食品化学  川岸舜朗 他著  (三共出版) および配布プリント
産業財産権標準テキスト 総合編 経産省特許庁企画 (独立行政法人工業所有権情報・研修館)
授業の進め方
授業は、教科書・参考書・配布プリントを含めた板書(パワー・ポイント)を中心に講義を進め、食品成分の化学構造・物性や食品機能などの理解するため、CGを活用する。また、身近な食品や調理方法などに関する課題についてプレゼンテーションを行う。さらに、雑誌や新聞などに掲載されている最新機能性食品の紹介を行う。
授業内容
1 食品成分(1):炭水化物(糖類)について
2 食品成分(2):脂肪(飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸) について
3 食品成分(3):アミノ酸(必須アミノ酸)とタンパク質(構造と性質) について
4 食品成分(4):ビタミン(水溶性、脂溶性)とミネラル(重要な成分)について
5 生体機能調節物質(1):その分類およびその化学構造と三次機能について(食品の機能を化学的観点から理解することを目標とする)
6 生体機能調節物質(2): 生体防御物質および生理機能物質について
7 機能性食品:生活習慣病などの予防へ寄与する食品とは
8 中間試験
9 食品の加工・保蔵工程における食品成分の変化(1):食品成分の酸化反応と酵素反応または加熱・アルカリ処理による身近な食品成分の変化や物理的変化を理解する
10 食品の加工・保蔵工程における食品成分の変化(2):特許検索による非常食・保存食の秘密について学生によるプレゼン発表を行う
11 食品の加工・保蔵工程における食品成分の変化(3):特許検索による非常食・保存食秘密について学生によるプレゼン発表を行う
12 食品の腐敗・変質 :その安全性について(賞味期限と消費期限の違い、JAS法とは、アレルギー物質について)、食品の滅菌・衛生対策 :キッチンの調理に活かすためには
13 発酵食品:乳製品と大豆について(乳酸菌と健康について、プロバイオティクスとプレバイオティクスの違い)
14 機能性食材について:野菜、果物からお菓子まで(医食同源とは)
15 期末試験
成績評価の方法
前期中間は、定期試験(90%)、課題提出物(10%)により評価し、前期期末は、定期試験(70%)、プレゼン発表(20%)、課題提出物(10%)により評価する。
学生へのメッセージ
食品化学を理解するためには、化学、有機化学、生物化学などの基礎知識が必要である。我々は、食品を日に三度、一生涯に渡って体内に取り入れ続けるが故に、本学問分野は非常に重要であると考えられる。容易に理解を深めることができるよう身近な例などを挙げながら講義を進めていくので、卒業後の仕事のみならず生活そのものに役立てて欲しい。日本伝統お正月料理の秘密を食品化学の目で考えよう!
学習・教育目標 (生産工学) 学習・教育目標
(電子工学)
学習・教育目標
(生物応用化学)
機械工学コース 環境材料工学コース
      B-4