平成24年度
授業科目 担当教員 開講期
化学工学1 西井靖博 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
140411 4年　生物応用化学科 学修単位・必修 2単位
授業概要
化学量論計算の基礎となる単位と次元の取り扱いに習熟し、物質収支およびエネルギー収支計算の演習を通じてプロセスの定量的な扱いを身につける。また、流動操作について学び、装置およびプロセス設計・解析の基礎を習得する。
　　到達目標
　　　1. データのグラフ表示、数式化、および数値積分などのデータ処理ができること。
　　　2. 化学量論計算の基礎となる単位を習熟し、濃度や気体法則に関する計算ができること。
　　　3. リサイクル操作や化学反応を含む物質収支の基本的な問題が解けること。
　　　4. 相変化や化学反応を含むエネルギー収支の基本的な問題が解けること。
　　　5. Raynolds数を用いて、管路内の流動状態の判別ができること。
　　　6. Fanningの式と機械的エネルギー収支式を用いて、管路内の摩擦損失およびポンプの所要動力を計算できること。
教科書
解説化学工学改訂版　　竹内雍　他著　　（培風館）
化学工学1配布プリント　　衣笠・西井作成
参考書
化学工学の基礎　　柘植秀樹　他著　　（朝倉書店）
化学工学の計算法　　市原正夫　他著　　（東京電機大出版局）
標準化学工学　　松本道明　他著　　（化学同人）
ベーシック化学工学　　橋本健治　著　　（化学同人）
化学工学の基礎と計算（原書第4版）　　D.M.Himmelblau　著　大竹伝雄　訳　　（培風館）
化学工学量論第2版　　江口彌　著　　（化学同人）　など
授業の進め方
講義形式で教科書、プリントと板書を中心に進める。できるだけ多くの演習問題を解かせて内容の理解を深めさせる。電卓を持参のこと。
授業内容
前期 後期
1 序論 : 化学工学とは、化学プロセスと単位操作 1 エネルギー収支 : エネルギー収支の基礎
2 数値の取扱い : 測定値のグラフ表示と実験式の作成 2 エネルギー収支 : 温度変化、相変化を伴うプロセス
3 数値の取扱い : 指数・累乗関数と対数グラフ 3 エネルギー収支 : 物質収支との結合
4 数値の取扱い : 最小二乗法、補間法 4 エネルギー収支 : 反応熱（標準状態、標準状態以外）
5 数値の取扱い : 数値微分、数値積分 5 エネルギー収支 : 化学反応を伴うプロセス
6 化学量論基礎 : SI単位、単位換算、濃度 6 流動 : 粘性法則、流動曲線
7 化学量論基礎 : 実在気体の圧縮係数 7 流動 : 連続の式、Bernoulliの定理
8 中間試験 8 中間試験
9 物質収支 : 物質収支の基礎 9 流動 : 機械的エネルギー収支
10 物質収支 : 相間移動プロセス 10 流動 : 層流と乱流
11 物質収支 : リサイクルプロセス 11 流動 : 円管内層流流動
12 物質収支 : 化学反応を伴うプロセス 12 流動 : 円管内乱流流動
13 物質収支 : 燃焼反応（理論空気量、過剰空気率） 13 流動 : 管路形状変化による圧損失、非円形流路の流れ
14 物質収支 : リサイクルを伴う反応プロセス 14 流動 : 流量計の測定原理、ポンプ類の構造
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
この科目は学修単位科目であるので、（90時間−講義時間）以上の自学自習を必要とする。したがって、科目担当教員が課した課題の内、｛(90時間−講義時間)×3/4｝時間以上に相当する課題提出がないと単位を認めない。（各課題ごとの時間は担当教員が設定する。）
定期試験の結果を80%、提出物の内容を20%として評価する。
学生へのメッセージ
化学工学は、化学製品の生産を工業的に実現するための操作について学ぶ科目であり、実践的技術者として必ず身につけておくべき内容を含んでいます。特に本科目は、その最も基礎となる単位の扱いや収支計算を学ぶ化学工学基礎のコア科目です。また、他の化学系の講義が縦糸とすれば化学工学は横糸と呼ばれるように、様々な現象を包括して捉える視点を持つのが特徴でもあります。
本科目の理解には、数学、物理、化学の基礎的な素養を必要とします。内容は物理化学1、2と連携しており、化学工学2、3のための基礎となります。
また、質問などはWebClass上の掲示板でも受け付けています。
学習・教育目標 (生産工学) 学習・教育目標
(電子工学)		 学習・教育目標
(生物応用化学)
機械工学コース 環境材料工学コース
　 　 　 B-1、B-2、B-4