平成24年度
授業科目 担当教員 開講期
分析化学 桑田 茂樹 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
140306 3年 生物応用化学科 選択必修 2単位
授業概要
化学の基礎である モル、当量、濃度 を熟知した上で、化学平衡とは何かを理解する。均一系平衡では、酸・塩基と酸化・還元を例として、また、不均一系平衡では 固-液平衡を取り上げる。2年生で受講した分析化学実験の内容を多く取り入れた講義を行うことにより、定量分析の理論を理解することを目的とする。
  到達目標
   1. モルや当量の概念が理解できること。
   2. モル濃度やモル分率などの濃度計算ができること。
   3. 均一系の平衡の概念を理解し、質量作用の法則を適用した展開ができること。
   4. 各種平衡定数(水のイオン積、解離定数、溶解度積など)を理解し、その定数を使った計算ができること。
   5. pHの概念を理解し、その計算ができること。
   6. 酸化還元平衡の概念を理解し、電気分解反応や電極反応への応用ができること。
   7. 各種滴定(中和、沈殿、酸化還元、キレート)を理解し、定量計算ができること。
教科書
基礎教育シリーズ「分析化学」<基礎編>  元水昌二 他 共著  (東京教学社) およびプリント
参考書
高専の化学  小森三郎 監修  (森北出版)
基礎からわかる分析化学 加藤正直 他 共著 (森北出版)
その他、高校の化学参考書各種
授業の進め方
授業は、教科書、プリントを中心に座学形式で行い、随時演習(課題)を行うことにより理解度を深める。
授業内容
前期 後期
1 気体の性質(ボイル・シャルルの法則、気体の状態方程式) 1 不均一系平衡の概念
2 原子価、モル、当量 2 溶解度と溶解度積
3 濃度の表示法(モル濃度、質量モル濃度、モル分率) 3 沈殿の生成(イオンの沈殿分離)
4 酸、塩基、塩 4 沈殿の溶解
5 水溶液と化学平衡(均一系平衡の概念) 5 酸化と還元の定義と酸化数
6 質量作用の法則 6 酸化還元平衡
7 水のイオン積  7 酸化還元電位
8 中間試験 8 中間試験
9 酸、塩基の解離平衡(解離定数、解離度) 9 酸化還元滴定における滴定曲線
10 酸、塩基のpH 10 Faradayの法則
11 弱電解質の解離平衡(塩の加水分解) 11 電気分解
12 中和反応 12 電池の種類と電極反応
13 緩衝作用と緩衝溶液 13 酸化還元滴定
14 中和滴定(強酸-強塩基)における滴定曲線 14 沈殿滴定・キレート滴定
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
定期試験80%、課題提出や小テスト20%として評価する。
学生へのメッセージ
教科書の内容に入る前にプリントによる講義を4回行うが、その都度理解しておくこと。(このプリントを理解していないと教科書が読めない。)