平成24年度

授業科目					担当教員				開講期
有機化学1					間淵　通昭				後期
科目番号					対象学年				必修・選択の別		単位数
140205					2年　生物応用化学科						1単位
授業概要 「炭素の化合物」である有機分子は多種多様であり、それらを扱う有機化学は、化学という学問の中でも大きな位置を占めている。有機分子の分類から命名法、反応まで、有機化学一般の基礎知識を習得し、有機化学の全体像をつかむことを目標とする。 　　到達目標 　　　1. 有機化合物の定義ができ、身の回りにある物の中から例示できること。 　　　2. 分子式、構造式、立体構造など有機化合物の基本的な表現ができること。 　　　3. アルカン、アルケン、アルキンの構造(立体構造含む）・特性の違いを説明できること。 　　　4. 芳香族炭化水素の構造(立体構造含む）・特性の違いを説明できること。 　　　5. 一般的な炭化水素化合物を命名できること。 　　　6. 官能基の定義ができ、代表的な官能基とその特性を説明できること。 　　　7. アルコールの分類ができ、アルコールの酸化反応について種類ごとに説明できること。 　　　8. 各種エステルの生成反応を書けること。 　　　9. 高分子の定義ができ、代表的な高分子とそのなりたち（重合様式）を例示できること。
教科書 ハート基礎有機化学　　H.ハート著　秋葉欣哉　他訳　　（培風館）および配布プリント 参考書 入門有機化学　阿河利男　他　訳 有機化学　竹中克彦　他　著　（朝倉書店） その他関連の参考書は図書館に多数ある。
授業の進め方 教科書やプリントを中心にした講義に加え、小テスト等の演習を随時行うことにより理解を深める。前半は炭化水素化合物の基本骨格（どのような分子の形か）、後半は官能基の種類（どのようなものが分子についているか）、と2通りの分類の仕方によって、有機化合物の特徴を解説していく。
授業内容 1 有機化学概論:有機化学の学び方 2 結合と構造、その書き方 3 炭化水素化合物の立体化学と一般的な命名法 4 炭化水素（1）アルカンの構造と反応:置換反応 5 炭化水素（2）アルケンの構造と反応:付加反応 6 炭化水素（3）アルキンの構造と反応:付加反応と置換反応 7 炭化水素（4）芳香族の構造と反応:付加反応と置換反応 8 中間試験 9 官能基（1）アルコールとフェノール 10 官能基（2）アルデヒドとケトン:アルコールの酸化 11 官能基（3）アミン、エーテル 12 官能基（4）カルボン酸と関連化合物 13 官能基（5）エステル:エステル化、アミド 14 高分子化合物(合成・天然）、糖 15 期末試験
成績評価の方法 中間および期末試験（60%）、随時行う小テストの成績（30%）、授業中の質問に対する応答（10%）によって評価する。
学生へのメッセージ 1年で履修する化学の内容があらかじめ必要な基礎知識となる。本科目は高専に入ってから初めて学ぶ有機化学、いわゆる「有機化学入門」であり、ここで学ぶ内容が有機化学2、生物化学1など今後の学習の土台になってくる。暗記事項が多いが、分子模型から視覚的に捉えたり、グループごとに覚えるなど体系的に整理することによって、パズルを楽しむような感覚で有機化学の世界に親しみ、学んでもらいたい。授業において分子模型を頻繁に使用するので毎回必ず持ってくること。