平成24年度
授業科目 担当教員 開講期
基礎化学実験 (前期)早瀬 伸樹・間淵 通昭 (後期)間淵 通昭・牧 慎也 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
140105 1年 生物応用化学科 必修 2単位
授業概要
前期は、安全や環境に関する講義とともに、基本的な化学実験器具の使い方、実験操作および実験ノート・レポートの作成法をマスターする。後期は、身近な物質や現象に関連する実験、金属イオンの定性分析実験を通して、化学と生物工学への関心を高める。
  到達目標
   1. 実験ノートおよびレポートの書き方を身につける。
   2. 化学実験における安全(服装、基本的な薬品の扱い、廃液の扱いなど)に注意して実験できる。
   3. 地球環境問題(地球温暖化、酸性雨など)の原因と対策について、基本的な知識を身につける。
   4. 酸・アルカリの希釈、沈殿操作、濾過操作など基本的な化学実験器具の扱いを身につける。
   5. 化学および生物に関する実験を通して、科学的なものの見方、考え方の重要性について知る。
   6. 金属イオンの定性分析の基本的知識を身につける。
教科書
基礎化学実験テキスト 新居浜高専・生物応用化学科 編集
実験を安全に行うために 化学同人編集部 (化学同人)
続実験を安全に行うために 化学同人編集部 (化学同人)
配布プリント
参考書
はじめての化学実験  西山隆造、安楽豊満 著  (オーム社)
中・高校生と教師のための化学実験ガイドブック  日本化学会 編  (丸善)
定性分析<常量法>改訂版  武藤義一 監修  (実教出版)
図解とフローチャートによる定性分析  浅田誠一 他著  (技報堂出版) など
授業の進め方
前期は講義と実験、後期は実験を行う。実験の結果はノートに記録し、レポートにまとめて提出する。レポート提出期限は、実験終了後1週間以内とする。
授業内容
前期 後期
1 ガイダンス、実験室案内 1 紙を作る
2 化学実験の安全(講義:実験室の安全) 2 酒類の蒸留
3 化学実験の安全(講義:劇毒物・危険物等) 3 コーヒーサイフォン
4 実験ノート作成指導 4 有機色素の合成
5 器具使用法(実験:駒込ピペット、ガスバーナーの扱い等) 5 万能pH指示薬の作成
6 器具使用法(実験:溶液の希釈、液性検査等) 6 野菜に含まれている酵素
7 器具使用法(実験:沈殿形成、ろ過等) 7 DNAの抽出
8 中間試験 8 中間試験
9 地球環境問題(講義:水質・大気等) 9 第1属陽イオンの分離・検出
10 地球環境問題(講義:廃棄物等) 10 第2属陽イオンの分離・検出
11 地球環境問題(実験:COD法による水質検査) 11 第3属陽イオンの分離・検出
12 地球環境問題(実験:プラスチックのリサイクル) 12 第4属陽イオンの分離・検出
13 地球環境問題(実験:簡易燃料電池の作成) 13 第5属陽イオンの分離・検出
14 ガラスの性質、ガラス細工 14 陽イオンの分属、未知イオンの検出
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
実験50%(実験ノート・報告書の提出)、定期試験50%とする。報告書の提出が遅延した場合、実験点を30点、2回以上遅延したり不提出の場合、実験点を0点とする。
学生へのメッセージ
高専では、将来、実践的技術者として活躍するために、実験は最も重要な科目と位置づけている。前期は化学実験の安全や環境問題に関する講義や実験を行う。特に、安全に対する意識を高めるため、白衣・保護メガネの着用などに関して厳しく指導する。後期は、身近な物質や現象に関する実験から、自然現象の不思議さとその原理解明の興味深さを体感してほしい。さらに、定性分析実験を通して化学実験の基本操作を身につけてほしい。また、実験ノートへの記録、報告書の提出などの活動の中で、実験に対する真摯な態度を養ってもらいたい。