平成24年度
授業科目 担当教員 開講期
生物化学特論  牛尾 一利 後期
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
630011 1年 生物応用化学専攻 必修 2単位
授業概要
まず、タンパク質の機能のうち特に触媒機能に焦点をあて、触媒による反応加速の基本的化学機構につき理解を深める。また、タンパク質の機能として、その解明がますます重要性を増している受容体についても、特に神経系における情報伝達物質と受容体に焦点をあて理解を深める。
  到達目標
   1. 触媒の基本原理について説明できること
   2. 酵素反応速度論をしっかりと説明できること
   3. 各種触媒機構(酸塩基触媒、共有結合触媒、新電子触媒等)についてしっかりと説明できること
   4. 実際の酵素における触媒機構に関して基礎的な説明ができること
   5. いくつかのレセプターとその働きについて説明できること
教科書
酵素の科学  大西正健 著  (学会出版センター)
プリント 
参考書
酵素サイエンス  相阪和夫 著  (幸書房)
酵素反応の有機化学  大野惇吉 著  (丸善)
酵素―科学と工学  堀越弘毅 著  (講談社)
分子細胞生物学  カープ 著  (東京化学同人)
コーン・スタンプ生化学  田宮信雄・八木達彦 訳  (東京化学同人)
授業の進め方
講義形式及び質疑応答。また、ときどき解決課題を出し取り組んでもらう。
授業内容
1 酵素の基本特性: 反応加速のしくみ
2 酵素の基本特性: 基質特異性−誘導適合説を中心に議論
3 酵素反応速度解析の実際
4 酵素反応と酸塩基触媒
5 酵素反応と求核触媒(単なる酸塩基触媒ではなく共有結合反応が起こる触媒機構について考察する)
6 加水分解酵素の反応機構(トリプシン等の反応機構を考える)
7 酵素と求電子触媒(ルイス酸触媒を利用している酵素反応をいくつか検討する)
8 タンパク質工学による酵素機能の改変
9 受容体(レセプター)の生化学
10 脂質と脳
11 神経細胞とシナプス;記憶のメカニズムに関する進歩
12 神経伝達物質と受容体1
13 神経伝達物質と受容体2
14 アルツハイマー病、BSE等
15 期末試験
成績評価の方法
期末テストの成績(100%)で評価する。
学生へのメッセージ
生物における触媒や情報伝達系の基礎をよく理解することは化学・生物両分野の技術者にとって不可欠事項である。自分で生物化学現象の具体的イメージを持てるよう研鑽されたし。
学習・教育目標 (生産工学) 学習・教育目標
(電子工学)
学習・教育目標
(生物応用化学)
機械工学コース 環境材料工学コース
      B-4