平成21年度
授業科目 担当教員 開講期
計測工学 宮田 剛 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
110409 4年 機械工学科 選択 2単位
授業概要
機械技術者として必要な計測法について、その基礎理論と具体的応用例について学ぶ。また、計測のための電子回路や信号処理などの周辺技術についても学び、広く計測系を理解することを目的とする。
  到達目標
   1. 計測の誤差とその表現法について理解できること
   2. 計測の不確かさとトレーサビリティについて理解できること
   3. 精度と確度について理解できること
   4. 物体(距離、長さ、運きと振動、力とトルク、強さと硬さ、流体)を測る原理が理解できること
   5. 状態量(圧力、温度)を測る原理が理解できること
   6. 物質(機器分析の原理、元素、気体、化合物)を測る原理が理解できること
   7. 電気信号への変換原理が理解できること
   8. 計測のための信号処理の基礎が理解できること
教科書
はじめての計測工学 南茂夫、木村一郎、荒木勉 著 (講談社サイエンティフィク)
参考書
最新工業計測 佐藤泰彦 著 (共立出版) 他
授業の進め方
授業は、教科書・プリント・板書による講義形式で進める。内容の理解を深めるために定期的に課題を与え、レポート形式で提出する。
授業内容
前期 後期
1 計測工学と計測法の基礎 1 流体圧力を測る(高圧)
2 距離を測る(光による測距) 2 流体圧力を測る(常圧、真空)
3 距離を測る(遠距離、中距離、近距離、微小変位) 3 温度を測る(高温、中温)
4 長さを測る(マイクロメータ、ダイヤルゲージ、オプチメータ) 4 温度を測る(常温、低温)
5 長さを測る(測長機、空気マイクロメータ、3次元形状測定機) 5 機器分析の原理(スペクトロメトリー、分光分析、分離分析、電気分析)
6 動きや振動を測る(変位、角度) 6 元素を測る(鉄鋼材料、河川水、農作物中の有害物質、半導体中の不純物)
7 動きや振動を測る(速度、加速度) 7 気体を測る(ガス漏れ、酸素、大気)、複雑な化合物を測る(食品添加物、環境汚染物質、医用生化学物質)
8 中間試験 8 中間試験
9 力やトルクを測る(ひずみゲージ) 9 計測量の電気信号への変換
10 力やトルクを測る(圧電素子) 10 電気信号のアナログ計測と処理
11 強さや硬さを測る(引張・圧縮試験) 11 電気信号のディジタル計測と処理
12 強さや硬さを測る(衝撃試験、硬さ試験) 12 計測システムと信号の流れ
13 流体を測る(流速、流量) 13 計測の不確かさと不確かさの合成、最小二乗法
14 流体を測る(流れの可視化) 14 トレーサビリティ
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
定期試験80%、提出物20%で評価する。
学生へのメッセージ
計測原理を理解するためには、今まで学習してきた専門科目、物理、化学、数学の知識を必要とすることはいうまでもない。計測工学は、そういった知識を融合するためのトレーニングのよい事例であるといえる。将来、柔軟な発想で新しい計測手法を考案できるよう、そのための素地を築いて欲しい。
学習・教育目標 (生産工学) 学習・教育目標
(システムデザイン工学)
学習・教育目標
(生物応用化学)
機械工学コース 環境材料工学コース
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