平成21年度
授業科目 担当教員 開講期
数学B-3 柳井忠、千葉克夫、小山一夫 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
102370 3年 全学科 専門基礎 2単位
授業概要
工学技術者の基礎素養として、線形代数の基礎と微分方程式を学習する。前期は行列・行列式の計算法に習熟し、また、1次変換、行列の固有値・対角化について理解する。後期は1階および2階微分方程式を学習する。変数分離形を基礎として、主として線形微分方程式の解法を習得する。
  到達目標
   1. 1次変換の理解、計算および応用ができること
   2. 行列式の計算および応用ができること
   3. 連立1次方を解くことができること
   4. 行列の固有値、固有ベクトルを理解し、求めることができること
   5. 行列の対角化の習得
   6. 変数分離形の微分方程式が解けること
   7. 1階線形微分方程式が解けること
   8. 完全微分形の1階微分方程式が解けること
   9. 簡単な2階微分方程式が解けること
   10. 2階定数係数線形微分方程式が解けること
教科書
新編高専の数学2,3(第2版) 田代嘉宏、難波完爾編 (森北出版)
新編高専の数学2,3問題集(第2版) 田代嘉宏、難波完爾編 (森北出版)
参考書
線形代数 田河生長他(大日本図書)
新訂微分積分U 新井一道他(大日本図書)
授業の進め方
授業は、教科書・問題集・プリントをもとに板書やプロジェクターにて進め、演習を多く取り入れる。授業内容をより定着させるため頻繁に宿題を課し、小テストを行う
授業内容
前期 後期
1 学習の心構え、一次変換 1 微分方程式と解
2 1次変換の逆変換 2 変数分離形−その1
3 1次変換の逆変換 3 変数分離形−その2
4 行列式の定義 4 同次形
5 行列式の性質・サラスの方法 5 1階線形微分方程式
6 行列式の展開と積 6 完全微分形
7 逆行列と連立1次方程式 7 1階微分方程式に関する演習
8 中間試験 8 中間試験
9 掃き出し法 9 2階微分方程式−その1
10 連立同次1次方程式 10 2階微分方程式−その2
11 行列の固有値と対角化 11 定数係数同次2階線形微分方程式
12 対称行列と直交行列 12 定数係数2階線形微分方程式
13 ベクトルの1次従属・1次独立(進捗状況によっては省略) 13 線形微分方程式の特殊解【参考1】、初期値問題と境界値問題【参考2】
14 行列の階数(進捗状況によっては省略) 14 2階微分方程式に関する演習
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
年4回の定期試験を70%、課題提出を10%、小テストを10%および授業中の演習発表等受講態度を10%で評価する。
学生へのメッセージ
行列・行列式は線形代数という分野であり、微分方程式も合わせて工学では必至で重要な数学の分野である。行列、行列式の計算や微分方程式を解くことは少々煩雑であるが、決まった手順で行われるので、よく練習して身につけること。
本科目は専門基礎科目であり、卒業までに必ず取得しなければならない科目である。60点未満で単位取得できないときは進級しても追認試験を受ける。欠課超過で取得できない場合は進級できない。