平成21年度
授業科目 担当教員 開講期
熱工学 下村 信雄 後期
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
610107 1年 生産工学専攻
(機械系、材料系)
選択 2単位
授業概要
人類が利用する全エネルギー量の80%以上が熱エネルギーの形であり、熱工学では、この熱エネルギーの変換と移動について講義と演習を行う。
熱と仕事に関する基礎概念や法則を理解し、熱移動の基本的な形態について知識を習得して、実際の熱工学に関する基本的な計算問題を解く能力を身に付ける。更に、数値伝熱の基礎式の誘導を行い、簡単な熱流体連成の伝熱問題が解けるようにする。

  到達目標
   1. 伝熱の基本様式の概念を理解し各様式の伝熱量の算出ができること。
   2. 各移動様式複合での伝熱量が計算できること。
   3. 熱力学の法則に関する基本が理解でき、エンタルピ、エントロピの計算ができること。
   4. 状態方程式に関する基本的な概念が理解でき、状態量を計算できること。
   5. 数値伝熱に関する基本的な概念が理解でき、簡易モデルの計算ができること。
教科書
配布プリント
参考書
伝熱工学の基礎  吉田駿 著  (理工学社)
わかりやすい熱力学  一色尚次、北山直方 著 (森北出版)
熱移動と流れの数値解析 S.V Patankar 著 (森北出版)その他多数
授業の進め方
授業は、プリントを中心に講義と演習を進め、問題の解き方を理解するための課題を出す。また、汎用CAEツールANSYSによる簡単なモデル計算を行い、理論との比較を行う。
授業内容
1 熱と仕事の関係(第一法則)
2 第一法則の拡張(エンタルピの定義)
3 理想気体の性質と状態変化の計算(エネルギ)
4 第二法則(カルノーサイクル熱効率)
5 理想気体の状態変化の計算(エントロピ)
6 数値伝熱基礎
7 CADデータの活用方法
8 計算モデル作成方法
9 境界層モデル作成
10 境界層モデル計算結果の評価
11 離散化の方法
12 対流と拡散
13 熱流体連成解析方法(乱流場)
14 事例解析(1)
15 事例解析(2)
成績評価の方法
各課題に関するレポートを100%で評価する。なお、授業の欠席回数が1/4を超えた場合は、原則として単位を認定しない。
学生へのメッセージ
全ての物体は熱エネルギを持っており、温度差があるとき熱エネルギーの移動がおこる。
伝熱に関する基礎用語を正しく理解すること。そして問題を解く場合、その内容を簡単なCAD操作でモデル化を実施し解析条件を理解することが大切です。また、常に身の回りにおける熱移動現象に関心を持つこと。
学習・教育目標 (生産工学) 学習・教育目標
(システムデザイン工学)
学習・教育目標
(生物応用化学)
機械工学コース 環境材料工学コース
A-2 B3