平成19年度
授業科目 担当教員 開講期
数値計算 宮田 剛 後期
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
110405 4年 機械工学科 必修 1単位
授業概要
数式を実際の工学的問題へ適用するためにはコンピュータを用いて計算を行なわなければならない。今までに習得した数学の知識は机上での理論計算であったが、本講義では、それをさらに前進させて、コンピュータ専用の数式解法を身につけ、それを実際の工学的問題へ適用する方法を習得することが目的である。本講義はプログラミング技術の修得がメインではなく、数式をさっとコンピュータで解かせ、すぐさま工学問題へ対処することをメインとしている。したがって、初心者でも使えるプログラミング言語である十進ベーシックやどのパソコンでも搭載しているエクセルのVBAを用いる。

  到達目標
   ・EXCELのVBAを用いて数値解析ができる。
   ・数値積分を理解し、それを用いて面積や体積が計算できる。
   ・微分方程式の数値解法を理解し、運動法方程式の解析に応用できる。
   ・連立一次方程式の数値解法を理解し、その計算ができる。
   ・最小2乗法による多項式近似の理論を理解し、離散データに対して近似式を算出するプログラムが作成できる。
   ・方程式の根を数値解法により求める理論を理解し、その計算ができる。
   ・フーリエ変換をコンピュータで離散的に計算する方法を理解し、簡単なプログラムが作成できる。
   ・補間理論を理解し、離散データに対して近似曲線を算出することができる。
教科書
数値計算の道具箱 上出拓郎 著  (新研マシナリ)
参考書
数値計算入門 堀之内總一、酒井幸吉 共著 (森北出版)
工学のための応用数値計算法入門(上)(下) 篠崎壽夫、松下祐輔 編 (コロナ社)
なっとくするフーリエ変換 小暮陽三 著 (講談社)
フーリエ解析 H. P. スウ 著、 佐藤平八 訳 (森北出版)
授業の進め方
教室と電子計算機室で授業を進める。十進BASIC 、EXCELのVBA を方便として使い、グラフ描画、数値計算で数式の理解を深める。 できるだけ機械工学に身近なテーマを練習に選ぶ。
授業内容
1. VBAの基礎、数値積分法(リーマン、台形、シンプソン)
2. いろいろな形の面積や体積を求める
3. 微分方程式の数値解法(オイラー、修正オイラー、ルンゲクッタ2次、4次)
4. 各種方法による精度の違い
5. 連立一次方程式の数値解法(ガウスジョルダン、LU分解)
6. ガウスジョルダン法の演習
7. 中間試験
8. 最小2乗法による多項式近似1
9. 最小2乗法による多項式近似2
10. 方程式の根を数値解法により求める
11.フーリエ変換
12. 離散フーリエ変換
13. FFT
14. 補間法
15. 期末試験
成績評価の方法
定期試験の60%と演習40%。
ただし、演習レポート提出を定期試験受験の条件とする。
学生へのメッセージ
パソコンを使って、自分なりに数学の「使い方」を理解しよう。 解答には必要に応じ、適切な図・ダイヤグラムを鉛筆での描画、ステップバイステップの説明を挿入することが大切である。 機械的に公式に数字を入れて計算するだけでは、応用のできる数学を学んだことにはならない。
学習・教育目標
(生産工学)
A-1 学習・教育目標
(システムデザイン工学)
  学習・教育目標
(生物応用化学)