平成19年度
授業科目 担当教員 開講期
メカトロニクス基礎 宮田 剛 後期
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
110303 3年 機械工学科 必修 1単位
授業概要
近年の制御の現場では、PCをベースとした計測、信号処理、通信による制御システムづくりを幅広く知っておくことが必要不可欠となっている。そこで、本講義では、電子回路やメカトロニクスの基礎を学び、最終的には、PCを使って何かを制御するにはどうしたら良いかを自分達で考える力を習得することを目的とする。前半では電子回路の基礎ならびにPCとのやり取りでは不可欠となる2進数を中心としたデジタル回路について学ぶ。後半は、機械工学で必要なモータ回転制御の基礎について学ぶ。また最後にシーケンス制御やフィードバック制御にも触れる。講義では実物に触れたりしながら、メカトロニクスの感覚も養っていく。

  到達目標
   ・オームの法則が理解できること
   ・トランジスタの簡単な使い方が理解できること
   ・オペアンプの簡単な使い方が理解できること
   ・センサーの原理が理解できること
   ・2進数の四則計算ができること
   ・論理回路の簡単な設計ができること
   ・DCモータの動作原理が理解できること
   ・シーケンス制御の意味が理解できること
   ・フィードバック制御の意味が理解できること
教科書
基礎からのメカトロニクス 岩田哲郎、荒木勉、橋本正浩、岡宏一 著 (日新出版)
配布資料
参考書
電子計測制御 都築泰雄、池田雅夫 監修 文部科学省検定済教科書 (コロナ社)
モータがわかる本 内田隆裕 著 (オーム社)
小型モータのすべて 見城尚志、佐渡友茂 著 (技術評論社)
電子情報技術 大石進一 監修 文部科学省検定済教科書 (コロナ社)
授業の進め方
教科書の内容および配布資料により進めていく。
定期的に課題を与えるので、レポート形式で提出する。また、定期試験時にノートを提出する。
授業内容
 1 電子回路の基本1 −回路計算など−
2 電子回路の基本2 −トランジスタなど−
3 電子回路の基本3 −オペアンプなど−
4 論理回路1 −2進数の四則演算−
5 論理回路2 −論理回路設計、カルノー図の使い方−
6 センサー1 −センサーの基礎、各種センサー−
7 センサー2 −各種センサーおよびその応用−
8 中間試験
9 モータと駆動回路1 −モータ駆動原理、DCモーター−
10 モータと駆動回路2 −ステッピングモータなど−
11 モータと駆動回路3 −モータの制御方法−
12 シーケンス制御 −シーケンスの基礎および回路図の作成方法−
13 シーケンス制御  −高架水槽、自動ドア、エレベータなどの制御回路−
14 フィードバック制御 −フィードバック制御概説、生体とメカトロニクス工学−
15 期末試験
成績評価の方法
定期試験を80%、課題提出(レポート提出、ノート提出)を20%とする。
学生へのメッセージ
機械を動くものとして仕上げること、つまり、最終的に機械に命を吹き込むのは、電気・電子工学的な要素です。世の中の殆どの機器は、メカトロニクスといっても過言ではありません。その代名詞といえるのは、やはりモーターでしょう。モーターはいろんなところに使用されています。本講義を通して、モーターの制御方法を習得することを通して、動くものを「制御する手段」を学んでください。