平成18年度
授業科目 担当教員 開講期
数値計算 下村 信雄・宮田 剛 後期
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
11160 機械工学科 必修 1位
授業概要
現場では、工学的な問題を数式を用いて解析しなければならない場面がしばしばある。数式を実際の工学的問題へ適用するためにはコンピュータを用いて計算を行なわなければならない。今までに習得した数学の知識は机上での理論計算であったが、本講義では、それをさらに前進させて、コンピュータ専用の数式解法を身につけ、それを実際の工学的問題へ適用する方法を習得することが目的である。本講義はプログラミング技術の修得がメインではなく、数式をさっとコンピュータで解かせ、すぐさま工学問題へ対処することをメインとしている。したがって、初心者でも使えるプログラミング言語である十進ベーシックやどのパソコンでも搭載しているエクセルのVBAを用いる。

  到達目標
   ・EXCELのVBAで関数のグラフを描くことができる
   ・面積・体積の数値積分ができる
   ・発射体の軌跡の近似計算を行うことができる
   ・ダンパ付き質量・バネ系のシミュレーションを行うことができる
   ・振動の数値データから固有振動数を求めることができる
   ・十進BASICで周波数応答のボード線図を描くことができる
   ・行列・行列式・連立一次方程式を一気に計算することができる
   ・方程式の根を求めることができる
教科書
数値計算の道具箱 上出拓郎 著  (新研マシナリ)
参考書
なし
授業の進め方
教室と電子計算機室で授業を進める。十進BASIC 、EXCELのVBA を方便として使い、グラフ描画、数値計算で数式の理解を深める。 できるだけ機械工学に身近なテーマを練習に選ぶ。
授業内容
1 EXCELのVBAで関数のグラフ
2 面積・体積 −数値積分
3 発射体の軌跡 −微分方程式初期値問題
4 ダンパ付質量バネ系 −振動の問題
5 2個のバネ、2個の質量の振動
6 振動の数値データから固有振動数を見破る
7 フーリエ変換とラプラス変換 −周波数応答のボード線図
8 中間試験
9 十進BASICで行列・行列式・連立一次方程式を一気に計算する
10 3次元ベクトルのいくつかの力学問題
11 行列式の計算 特性方程式のグラフ化 固有値問題の例
12 方程式の実根を求める グラフを描く 固有値を得る
13 L型鋼の断面の主軸、複数質量システムの振動
14 実験データの相関関係の近似 −最小2乗法
15 期末試験
成績評価の方法
定期試験の60%と演習40%。
ただし、演習レポート提出を定期試験受験の条件とする。
学生へのメッセージ
パソコンを使って、自分なりに数学の「使い方」を理解しよう。 解答には必要に応じ、適切な図・ダイヤグラムを鉛筆での描画、ステップバイステップの説明を挿入することが大切である。 機械的に公式に数字を入れて計算するだけでは、応用のできる数学を学んだことにはならない。
学習・教育目標
(生産工学)
A-1 学習・教育目標
(システムデザイン工学)
  学習・教育目標
(生物応用化学)