平成18年度
授業科目 担当教員 開講期
電気数学A 井門 英司 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
17156 電気情報工学科 2単位
授業概要
正弦波交流を数学的に取り扱う場合の基本として、三角関数、ベクトルおよび複素数による表現を行う。これらを用いて、電気回路における電圧・電流・位相・電力等の問題演習を中心に進める。また、円の方程式、微分法による電力の最大値・最小値を求め方を取り扱う。
  到達目標
   ・正弦波交流の電圧・電流を、三角関数による瞬時値で表現できること。
   ・電圧・電流をベクトルで表し、ベクトル図を描いて位相関係を調べることができること。
   ・交流電力の計算ができること。
   ・記号法による電圧・電流・インピーダンス・アドミタンスの計算ができること。
教科書
高専の数学1、2
電気基礎1、2  堀田栄喜 ほか 著  (実教出版)
参考書
配布資料
授業の進め方
(1)授業科目「回路理論1」の内容と関連付けて行う。
(2)問題演習を中心に進める。
授業内容
前期 後期
1 三角関数と正弦波交流 1 三角関数の積と交流の瞬時電力
2 三角関数の波形と正弦波交流の瞬時値 2 三角関数の積分と平均電力
3 正弦波交流の最大値、平均値 3 有効電力、皮相電力、力率、無効電力
4 正弦波交流の実効値、位相 4 電力の計算(1)
5 三角関数の加法定理と正弦波交流の和(瞬時値) 5 電力の計算(2)
6 ベクトル表現(直交座標) 6 ベクトルと複素数
7 ベクトル表現(極座標) 7 記号法による計算(1)
8 中間試験 8 中間試験
9 抵抗回路の計算 9 RL回路の複素数計算とインピーダンス
10 三角関数の微分とインダクタンス回路の計算 10 虚数単位jの働き
11 インピーダンス三角形 11 インピーダンスの直並列接続の合成インピーダンス
12 三角関数の微分と静電容量回路の計算 12 RC回路の複素数計算とアドミタンス
13 インピーダンス三角形 13 RLC回路の複素数計算とアドミタンス
14 インピーダンスの直並列接続の分数計算 14 アドミタンスによる直並列接続の計算
15 期末試験 15 期末試験
成績評価の方法
(1)定期試験・臨時試験 80%
(2)課題提出物 20%
学生へのメッセージ
(1)交流回路の取り扱いは、記号法による複素数の計算が基本です。これらの計算とベクトル図による表示を対応づけて理解するには、問題演習が不可欠です。
(2)記号法による計算は、3年の「回路理論2」、4年の「回路理論3」、4年の「電気機器A」に必要です。2年の「回路理論1」および「回路理論演習」と合わせた学習が、多くの科目の理解を助けます。