平成18年度
授業科目 担当教員 開講期
計測工学 栗原 義武 前期
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
13280 2年 電子制御工学科 選択 1単位
授業概要
計測工学の授業においては、実験および制御工学を理解する上で必要な電気電子計測の基礎について学ぶ。最近の計測器はブラックボックスになっており、動作原理を知らなくても一応測定可能である。しかし、このような状態では、測定しようとする物理量が正しく測定されたかどうかは疑わしく、測定値を正しく評価することはできない。
そこで、この授業では、測定しようとする物理量が正確に測定でき、測定法に習熟できるようにするために測定器の基本的な動作原理とそれらの使用法について学ぶ。
到達目標は、SI単位系について理解し、可動コイル型計器の原理といくつかの応用方法について理解することとする。
  到達目標
   ・7つのSI基本単位のうち最低4つを簡単に説明できる。
   ・主な組み立て単位をSI基本単位だけで表現できる。
   ・一次近似の計算ができる。
   ・決められた可動コイル型電流計を使って、目的にあった電圧計や電流計を構成できる。
   ・ホイートストンブリッジ回路の平衡条件の導出ができる。
   ・簡単な回路についてテブナンの等価回路を求めることができる。
   ・ダイオードの特性を理解し、正弦波交流波形の半波整流、全波整流の波形を描くことができる。
   ・オシロスコープの原理を理解し、XYモードのリサジュー図形を描くことができる。
教科書
基礎電気電子計測  菅野 充 著  (コロナ社)
参考書
電気基礎1(新訂版)  片岡 昭雄 監修  (実教出版)
授業の進め方
講義を中心に演習なども含めて授業を進める。その内容は、必ずしも教科書に沿わないので、講義内容はしっかりとノートに記帳する必要がある。目新しい内容が多いと思われるが、黒板での演習などで一区切りの内容を確実に理解させながら進める予定である。なお、授業は教官から一方的になるのを避けるために、適宜学生に当てて計測とは何かを議論する。
授業内容
1 測定と計測、SI単位と標準
2 単位の書き方と換算、測定誤差、有効数字
3 直流電流計(可動コイル形計器)
4 直流電流計
5 直流電圧計
6 抵抗計
7 電位差計
8 中間試験
9 ホイートストンブリッジ(平衡)
10 ホイートストンブリッジ(不平衡)
11 記録計と波形測定
12 オシロスコープとリサジュー図形
13 交流計器(交流波形について)
14 整流計器(半端整流と全波整流)
15 前期末試験
成績評価の方法
定期試験:70%、理解度確認演習:30%。
学生へのメッセージ
本科目を受講するにあたっては、電気基礎の内容をしっかりと理解しておくように。
最新技術を得るには、英語を読むしか方法がない場合も多い。
英語に対する拒絶反応を取り除こう。