平成18年度
授業科目 担当教員 開講期
生物応用化学実験4 早瀬 伸樹・衣笠 巧・牧 慎也・西井 靖博 通年
科目番号 対象学年 必修・選択の別 単位数
16480 4年 生物応用化学科 必修 1.5単位
授業概要
化学工学、生物工学及びセルフプランニング実験を組み合わせて行う。
化学工学及び生物工学実験:工業装置の操作方法および生物工学の基本操作を習得し、実験データの整理法について学ぶことを目的とする。
セルフプランニング実験:実験テーマ名と概要から自ら実験方法を考え実験する活動を通して問題発見能力や問題解決能力を養う。
  到達目標
   ・流量測定実験を通してベルヌイの法則を理解し、マノメータの読みと流量の関係から検量線を作成できること。
   ・非定常熱伝導の実験結果から熱伝導度を求められること。
   ・固体の乾燥速度の実験結果から乾燥特性曲線を作成できること。
   ・培地の調製、微生物の植菌等の微生物の基本的な取り扱いができること。
   ・酵素の活性測定方法を理解し、酵素活性を求められること。
   ・セルフプランニング実験において与えられた課題を解決するための問題点を発見できること
   ・セルフプランニング実験において問題解決のために実験方法の改善・工夫ができること
   ・実験データを記録・整理し、レポートにまとめられること。
教科書
生物応用化学実験4テキスト  新居浜高専・生物応用化学科 編集
化学工学実験  東畑平一郎 他著  (産業図書)
ビギナーのための微生物実験ラボガイド  掘越弘毅 他著  (講談社サイエンティフィク)
セルフプランニング実験の取り組み方 新居浜高専・生物応用化学科編集
参考書
解説化学工学  竹内雍 他著  (培風館)
微生物学入門  多田宜文・渡辺雅保 著  (コロナ社)など
セルフプランニング実験の参考書については科目担当者から別途指示される。
授業の進め方
前期(4,5,6月)と後期(12,1,2月)でクラスの半数ずつが機器分析、物理化学に関す る実験(生物応用化学実験3:以下、実験3)と化学工学、生物工学に関する実験(生物応用化学実験4:以下、実験4)に分かれて受講する(合計18週)。
上記以外の期間は、実験3,4の共通実験であるセルフプランニング実験を行う(12週)。
授業内容
 第1週〜第9週(前班)、第22〜30週(後班) <化学工学、生物工学の実験>
ガイダンス
<化学工学実験>
1.流量測定:オリフィスメータの検量線作成および流量測定原理の理解
2.非定常熱伝導:一次元非定常熱伝導による固体の熱伝導度測定
3.熱風による固体の乾燥速度:含水固体材料の熱風乾燥を通した乾燥現象の理解
<生物工学実験>
4.微生物数の計測:酵母菌を用いた物理学的総菌数測定および生物学的生菌数の測定法
5.酵素の生産-麹カビによるアミラーゼの発酵生産:菌の取り扱い・培養法の学習およびアミラーゼ活性測定
6.細菌検査:平板培養法による大腸菌群検査およびブルーライト液体培養法による大腸菌検査

第10週〜第21週 <セルフプランニング実験>
1回目 セルフプランニング実験の説明、テーマ選択
2,3回目 セルフプランニング実験を行なうにあたっての事前講義、実習
4〜11回目 実験方法調査・立案と実験(問題発見とその問題の解決する活動を行う)
12回目 活動報告発表会
成績評価の方法
化学工学実験及び生物工学実験(50%:技能習熟度を含む実験結果(20%)、口頭試問等を含むレポート(30%))、セルフプランニング実験(40%:活動報告レポート(20%)、実験ノート(20%))、受講態度(10%)の項目について評価を行なう。
学生へのメッセージ
 本実験は化学工学編と生物工学編に分かれ、応用化学・生物工学両コースに共通して必要となる実験技術を身につけることを目的とする。化学工学編は流動、伝熱、物質移動、反応操作という化学工学の基本操作をすべて含んでおり、各移動現象の理解およびデータ整理法の習得に努めてもらいたい。生物工学編は増殖性微粒子である微生物の基礎(増殖・計数)と応用(発酵生産)についてのコンパクトコースとなっており、微生物取り扱いの基本技術の習得と思考能力の育成に努めてもらいたい。
 セルフプランニング実験では、実験方法を学生自ら考え、解決すべき問題の発見とその問題を解決するという技術者にとって必要不可欠な活動を行う。Open-Endedな課題への取り組み方を学んだ上で、どうアプローチし、どう解決していくかを自分で考えることが重要となる。
学習・教育目標
(生産工学)
  学習・教育目標
(システムデザイン工学)
  学習・教育目標
(生物応用化学)
B-5,D-1